第321話

「っで、どうするの!?」

 不意に私は本題に切り込んだ。

 当然、本城譲の事だ。


『え…、ユズ君の事……?』


「そ…、別に、私は、どうこう言えないけど……。」


『う~ン…、取り敢えず…、保留ね。ユズ君も大学決まるまでは、デートなんかしてる余裕もないし……!

 ま、それは、進学コースは皆、そうだろうけど……。』


「まぁね…。ウチらだけだよね。

 Y高で、余裕ぶちかましてンのは……。」

『フフ…、彼、モテるじゃない?』


「だろうね。」

 イケメンでトップクラスだもの。モテない訳がない。


『これから 大学行っても、きっと同じような事が起こる気がするンだ……。』


「うん…。」

 モテる彼氏を持った哀しい宿命か。

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