第310話 ドローンは!!

 どこか別世界の映像のようだ。

 NHKの番組じゃなかったら到底、信じられない。

「……😓💦💦💦」

 私たちは声もなく画像を瞠目みいっていた。


「どう? イチゴ!!」

 ユリアンが私を差した。


「え…? トンネルが多いのは知ってたけど……。まさか、ここまでスゴいとは……」


「はい! 先生!!」

 ゴンちゃんが手をあげた。

「どうぞ! ゴンちゃん!!」

「リフトか、何か設置できないの?」

「そうねぇ…、お米やなんか重いモノだけでも、リフトで上に運べれば良いンじゃない?」

 私も同感だ。


「うん、でもねェ! 予算が無いのよ!!」

 あァ~ーン…… ここでも金かよ。


「だって、こんなの有り得ないじゃン! 私、高所恐怖症だから、絶対、無理!!」

 サンタが顔を歪めた。

「私も…! だって、この鎖、錆び錆びじゃン!!」

 ゴンちゃんもクレームをつけた。


「よく、今まで事故がなかったよねェ!!」

 ムッチも呆れた顔だ。

「はいはい!!」

 ニコが手をあげた。

「どうぞ!!」ユリアン。


「ドローンは!! 重そうなお米とかは、纏めてドローンで運ぶの! 荷物運搬用の大きなヤツで!!」


「う~…ん、今後は宅配ドローンとか、出来ればねェ!!」


「でも、このお婆ちゃんたちスゴい足腰だねェ! ウチらだって、二十キロの荷物背負って、この崖を昇っていくのなんか、出来ないよ!!」

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