第298話 体育館裏

 そこへ、やっと本城が姿を現した。両手をポケットに突っ込ンでいた。

「………!!」

 私は思わず彼を睨み付けた。


「キミたち……!!」

 本城は、ウンザリした表情で、

「ボクら受験生にとって、今がどれだけ大事な時か、解かってンのか!?」


「大事な時だとォ~…!!」


「イチゴ! キレてないよね?」

 後ろからサンタが訊いてきた。

「キレてねぇ~よ!!」

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