第299話 何様だよ~~!

「キレてねェ~よ!!」

 私は振り返ってサンタに告げた。

「古ゥ~!長州小力か。」

 サンタは苦笑いして突っ込んだ。


「………!!」

 改めて、本城と対峙すると彼の方が頭ひとつデカかった。

 見上げるくらいだ。

 確かに、イケメンだ。

 誘われれば、フラフラついていく女子がいても、納得できる。


 だが、こっちもここで引く訳にはいかない。

 彼を思いっきり睨み付けた。

 やましい事があるのだろう、彼は眉を歪め視線を逸らした。


「ボクは、キミたちと違って、一秒だって、無駄に出来ないンだ!!」

「ッるっせェ~~ーー!!

 こっちだって、遊びで呼び出したワケじゃねェ~よ!!」

「遊びじゃなかったらなンだよ。関係ないだろ!!」


「はァ~!! 関係はあるよ!!

 何がエリートだァ~~!

 どこがT大学だ~~ー! そんなに偉いのか!

 お前こそ、何様だよォ~~~ー!!」


「な……!!」

 私の気迫に本城は息を飲んだ。


「ちょっと、イチゴ! 声がデカいってば!!」

 サンタが辺りを見回して止めに入った。


「わ、解ってるよ……。」

 抑えようと思っても、自然に声が大きくなった。

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