第153話

 時折り吹き付ける潮風が頬を撫でていった。

 

 九月に入り、寝苦しかった熱帯夜は途切れるようだ。

 今夜はエアコンが無くても寝れそうだ。

「ねェ! イチゴ!!」

 背後からショーリの声が聴こえた。


「何よ! せっかく良い気持ちで走ってンのに!!」

 多少、ムッとした。




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