第130話

「じゃぁ、可能性はゼロじゃないンだよね?」


「え? あのねェ~、ゴホッ…

 ゴホッ!!」

 何度も咳き込んだ。


「フフン! 今日ンところは、それで許しといてやろう!!」

 ショーリは人懐っこい笑みを浮かべた。


「だっから、何を許すンだよ……!」

 だが、自然と笑みがこぼれた。



 いつの間にか、陽は傾き西の空が燃えるように紅く染まっていた。

 心なしか、潮風も冷たい。

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