Cherry×Cherry

福蘭縁寿

桜子~1~


「いやぁ、俺チェリーですし」


 いきなり同級生に告白された。


「朔、何言ってるの? そんなこと言ってどうした」


 言った後に我に返った朔は、頭を抱えている。何がどうなってそ

んなことを言ってしまったのか自分で考えているらしい。


「そろそろ落ち着いた?」

「これですぐ落ち着くわけがないだろ。……あんなこと言って」


 私が思っているより、後悔しているみたいだ。


「言っちゃったことは仕方ないよ。忘れてあげよう」

「え、本当か! って、忘れるつもり全くないだろう。笑ってるぞ」


 しまった。面白いなぁ、ネタになるなぁと考えていたら顔に出てしまっていた。


「気のせいだよ」

「嘘つけ!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る