第13話 プの方たちの処方箋
『あの方は誰? わたくしが産まれてからずっと暮らしているこのお城を
“姉様から不思議な人が居ると
ピカッ、ゴワラゴワラドォーン!
『ちょ、調子に乗りすぎましたわ。怒られてしまいましたわ。おじいさまもなかなか厳しい方なのですね。』
“はぁ……、姉様も母様も調子に乗るから……、でもわたしも…同じかも。だって、石壁に穴が開けられるかもって思ったとき、凄く落ち着くって思えたから……、狭いところって大好きなんだもの。しょうがないよね。”
クカカカカッ。
『魔人を目の前にして悠長に構えているなんて、本当に呆れる人ですわね。』
“姉様のいう通りだけど。あら、【
『ヒリュキ、戻った兵たちの監視・・を、『眼』で見ろよ。プの方たちも一緒にね。』
『りょ~うかい。』
“は…………、プの方って、誰? ………………………? ああっ、もしかしてわたしと姉様? にゃーー、恥ずかしすぎるーーって。ああっ、お里が出ちゃった!”
“ニャーーーーーーーーー、嫌にゃ、それだけは嫌にゃーーーって、と、止んにゃい?”
内心で焦りまくりのテンパりまくり、頭抱えて悶絶していたら、姉様が……。
『プの方たちってわたくしたちですの?』
『あんたら以外、居ないね? よろしくお願い致します。プ・リウス様?、プ・リメラ様?』
『わたしはプ・リメラ。…リメラと呼んでセトラ様、プの方たちはやめて欲しい。姉様だけにして?』
“姉様、ごめんね。でも、恥ずかしすぎにゃんだものーーー! あっ、ふにゅぅぅ。”
『な……、なんてこと言うんですの~?』
『わ、わたくしも、リ、リウス…と。よ、呼んで欲しくってよ?』
“あ、あれ? ひょっとして、姉様も? 恥ずかしすぎにゃん? なの?”
“あーあ、あいつの悪い癖が
従姉妹たちのデレぶりに、内心で頭を抱えたのはヒリュキ。
“こりゃ、こっちにあるかどうかは知らないけど、草津の湯でもってヤツかもな? どうやら付ける薬は無さそうだし、アイツも従姉妹たちも行く末が心配だな。ま、オレには関係ないけれど……”
だが、遠くでは雷が鳴り響き続けていた。主に東部辺境あたりで。
まるで戦いの始まりを告げる
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