孤児院院長がいつの間にか裏社会の教祖的立ち位置にいる事について

因幡の素兎

裏社会への第一歩

真っ赤な絨毯、荘厳なステンドグラス、白い壁、パイプオルガン。その中央にはシンプルだが美しいデザインの椅子。


その椅子に座り、下肢づく青年に微笑みかけるのは

透き通るような黄金の髪に深い海のような瑠璃の目を持ち白地に金糸でラインが入った修道服に身を包んだ女性。アルカディア·ヴァルキエナ、彼女は育てた子供たちと共に一大宗教、彼女を神の化身とするヴァルキリナ教を立ち上げた。それは裏社会に根を張り、育て、種を埋め、実を、なした。


今や裏社会で信仰しない者はいない程の一大宗教である。




どうしてこうなった!!!???



アルカディア·ヴァルキエナは訴えたい。


(違うんです!これは!子供たちの暴走なんです!)


今日も彼女は微笑みを称え裏社会を統治する。

微笑みの裏で今日も彼女は叫ぶ。


「どうしてこうなった!!!」





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