サマーマンボウ教室

もやし

プロローグ

00 難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花

神谷波瑠(かみたにはる)の視点 5月7日


なにも覚えていない1週間だった。


私はバスに揺られながら思う。


「次は〜M境駅南口」


聞きなれたバスの奇妙な機械の声を聞いて私はバスを降りる。


そして歩きなれた道を歩き出す。


忘れてた1週間何があったんだっけ…?


考えれば考えるほどほど何故か歩くスピードが遅くなる。


あれ…?


何故だか涙が溢れてくる。


通いなれた学校はもう目の前にある。


けれども、


体が抵抗していた。


行きたくない…………


帰りたい 帰りたい 帰りたい 帰りたい 帰りたい 帰りたい 帰りたい 


戻りたい 戻りたい 戻りたい 戻りたい 戻りたい 戻りたい 戻りたい


何でかもわからなかった、けど


あるひとつの 何かはわからない ひとつの 大切な名前を思い出した


「サマーマンボウ教室…」


それを口にしたとき私は                       















もう戻れなくなっていた。

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