1話「記憶は次の僕に」

・・・・2018年5月17日午前6時00分・・・・


ピピ・・ピピピ・・ピピピピ!!


ガチャ!・・・朝だ・・いつもの毎日が始まるのか。


「制服はよし・・後は」


「次のニュースです。最近通り魔事件が多発しております。昨日も20代の女性・・」


プツン!・・・


また出たか、通り魔よ・・ここ最近俺の町で通り魔が多発している。まぁ狙われてるのはほぼ若い女性だけ、俺みたいな平凡な男子を狙うなんてないよな・・・まぁ可能性はあるけど・・


「おっと!そろそろ行かないと」


・・・・通学路午前7時半・・・・


俺、横井健斗は普通の高校生、まぁ、友達は多いほうだそれしか言えないのが、少し残念だな。彼女?前はいたけど理由があって今はいない。


「よ!相変わらずの一人だねー」


「うるせーよ!成香!」


こいつは俺のクラスで隣の席の甕川成香、いつも俺に何かとつかかってくる。正直言ってうっとおしい。


「でさぁ?見た?今日のニュース」


「あれだろ?通り魔の件だろ」


「そうそれ!!怖いねー、狙われてるのは女性でしょ?私怖いわー」


「あっそ」


「あー何よそれ!!私が狙われてもいいっての!?」


「んなこと言ってねーだろ」


「だってさぁ・・」


でた、成香は怒ると直ぐに長話のお説教が始まる・・聞いててうざい。


・・何だろう、誰かに見られてるような?・・・気のせいか。・・


「ねぇ?ねぇー!!」


「うわぁ!!って脅かすなよ」


「ちゃんと話聞いてたー?」


「はいはい、聞いてましたよー」


「絶対聞いてなかったでしょー!」


「やべ!」


「逃げるなぁー!!」


・・・・淀南高等学校午後2時半・・・・


「でからにしてー、ここは・・」


いつになったら終わるんだ・・この授業は、はぁ~眠い・・・


コン・・コン・・・コン・・コン


「はぁ・・はぁ・・嘘だろ!?冗談じゃないぜ!!」


コン・・コン・・・コン・・コン


「やだやだやだやだ!死にたくねぇー!!」


コン・・コン・・・コン・・コン


「俺の人生はここでは終了しないのだよ!?」


コン・・コン・・・コン・・コン


「もうだめだぁ!!」


「横井・・・横井・・横井」


・・・横井健斗!!・・・


「は!はい!!」


「寝るんじゃない!しばらくたってろ!!」


はぁ・・夢かよ、脅かせやがって・・


「怒られたねーにひひ!」


「うっせぇ!黙れ!」


「お前がな!!横井!」


「はい!・・すみません。」


なんてついてない日だよ、まさか寝るのがこの石田先生の授業だなんて・・・しかし何だろう


さっきの夢、夢にしては以外にも記憶に残ってる・・正夢か?当っててほしくないなぁ・・


・・・・下校中午後4時20分・・・・


カチカチ、俺は日々、帰りにケータイで日記をつけている。特に理由はないが案外使える場面もある。


「今日もこれで・・よし!」


何だろう・・この胸騒ぎどこかで・・・・


・・・・キャーー!!・・・・


「な・・何だよ」


突如路地裏から女性の声が聞こえた、が俺にどうしろってんだよ。でも何だろうこの・・


「何だよ・・俺に何ができるんだよ」


一歩、一歩ずつと俺は路地裏の奥に行った、だがそこで最悪な物を見た。


「な・・嘘だろ!?・・さっきの・・・」


そこにはさっき聞こえた女性の死体があった。もはや息もしてなく、少しだけたまに体が動くのが怖すぎる。


「まだいたのか?」


誰だ!!振り向くとそこにはマスクをしてる男がいた、手にはナイフをこれがニュースでやってた


通り魔か・・・まじかで見ると恐ろしい。


「く!!」


俺はとにかく逃げた、早くあいつよりも早く!


バンバン!!銃!?通り魔はナイフだけではなく銃も持っていた。


「クソ!!当たらねぇーな!」


バン!!・・バタン!俺の足に弾が当たった。まずい・・ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!


死ぬ・・このままでは!!


「く・・・そぉ!!」


バンバン!!・・・


「やっとか・・?こいつケータイ持ってたのかよ」


バキ!!携帯の画面が壊れた音だ・・もうじき意識も消える、俺の人生も終焉か。


体が少しずつ動かなくなるしかも熱いもの凄く熱い・・腹にかけて集中的に体が熱い


もう何も声も出せなくなってきたこれが死か?余りにもあっけない・・


「もう死んだか・・」


俺は・・ここで人生の終焉を迎えた・・・


ギュゥゥイン!!ゴン!!


・・・・????・・・・


「・・・う」


「あれ?俺生きてる?」

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