職業はなんですか?マイナー職なんですが分かりますか?
湖猫
第1話 突拍子もなく始まる異ライフ世界
今とは全く違う異世界に行って楽しい異世界ライフを楽しみたいと思う人もいるだろう。でも、考えてみよう頼れる人も知り合いもいない言語や文字は通じるがそこで使える金はないモンスター達がわんさかいるそんな異世界に突拍子もなくいきなり行ったら詰むぞ。
現に今、俺詰んでるし……。
俺の名前は雪降夜すすぎこうや身長170㎝前後の中肉中背、黒髪短髪。体力、学力ともに普通の18歳。
今は三月で来月から俺は大学生になる。家とは遠く離れた大学で一人暮らしをする俺は期待と不安で胸をいっぱいにしながら春休みを満喫していた。
特にやることもない俺は家でだらけていた。
家には俺以外誰もいない家に居ても暇だし散歩ついでにコンビニに行って昼飯でも買いに行こうとジャージ姿で財布を持って玄関のドアを開けた。するといつもは玄関を開けたら目の前には近所の人の家が見えるのだがなぜか見えなかった。
別にその人が引っ越しをしたわけではないというか辺りを見渡すと全く見覚えのない街並みが広がっていた。
その街並みは中世ヨーロッパ風の木材と石材で作られた家が並んでいた。その光景はよくアニメとかで見るような異世界そのものだった。
俺はポカンと口を開けて、立ち尽くしていた。
えっ?なにこれドッキリ?それとも夢?夢の方が説明がつくな俺相手にこんなドッキリしてくる奴はいないし、そうか夢ならこれで覚めるよなと俺はほっぺをつねった。
「痛いな、起きないな。いや、起きてるのか俺は」
ほっぺをつねると痛みがあるその痛みは夢ではない現実だ。その事実が俺を混乱させた。
なんで俺なんかした?どうして異世界に来たの?俺ただコンビニ行こうとしただけだよ別に異世界に行きたい訳じゃないよ
そうだ!今開けたのは家のドアだ後ろを振り向いて戻ればまだ間に合うさあ、家に戻るぞ!
俺はそう期待して笑顔で振り向いてドアを閉めて家の中に入った。すると、
「なんだお前人間か?ここ入っちゃ駄目だぞここは亜人専用店だぞ!」
緑色をしたトカゲのような人?が俺の顔を見て酒を飲みながら言った。中には似たようなトカゲのような人や犬や猫の顔をした人達が全員俺を見ていた。
「あ、すいません失礼しました。」
俺は頭を下げて、丁寧にドアを閉めた。
どうしよう、俺の家が変な集団に占領されてしまった母さんや父さんにどうやって説明しよう。
って違うだろ!なにあの店全く見たことがない俺の家じゃないドア開けた瞬間異世界転移かよ戻る権利くらいくれよ!
俺は頭を抱えながらうぅぅぅとうめいていた。
落ち着け俺まず今の状況を整理しようコンビニ行こうとしてドア開けたら異世界に来ちゃいました。戻ろうと振り返るとそこはアニメとかでしか見たことないような亜人がいっぱいいました……。
ないわマジでないわなにこの状況!しかし、落ち着くんだ今俺はこの世界の事を何も知らない今分かっていることは亜人と呼ばれる者が普通に存在していることと会話が出来ることだ。
まずは文字が読めるか試してみよう俺は店の看板を探した。
「え~と、亜人専門店ドラゴンズビア?」
看板には見たこともない文字が書かれていたが不思議と頭の中にその文字の意味が伝わっていき読めていた。
どうやら文字は読めるようだ。
次はえ~と金が使えるかかな?俺は近くに店がないか探した。さっきの店は亜人専門店と書いてあった。多分、人間が入ること事態ダメなのだろう厄介ごとに巻き込まれるのは御免だ。
しばらく歩いていると店のような建物があり、看板があった。
「ここは武器屋だなどれ使えるか試してみるか」
看板には【武器屋】とだけ書かれていた。
シンプルでとても良い変な名前だと何屋なのか分からないしなこれからこの異世界で暮らすことになるんだから武器くらい必要だろ使ったことは無いが剣でも買おうそう思いながら俺は店に入った。
「いらっしゃい!おっとここは亜人専門店だよ兄ちゃん」
「あ、すいません失礼しました。」
またかよ!ちゃんと看板に書いとけよ!俺は髭がモジャモジャに生えたおっさんに軽く出てけと言われた。
「冗談だよお客さん帰らないでよ全く普通は何言ってんだよって言うところなのに冗談通じないなぁ」
「ぶん殴るぞ!おい!」
俺は目の前のおっさんに眉間にシワを寄せて、右手に拳を握りながら苛立つように言った。
「ついさっき本物の亜人専門店に入って追い出されたばっかりなんだよ!」
「それはごめんよまあ、なにか買ってきなよ」
おっさんは笑いながら俺をなだめた。
店の中にはたくさんの武器があり、その近くに値札と思われる数字が刻まれた木の板が置いてあった。
俺は出来る限りその数字が少ない武器を探した。
そして、値札に100と書かれた剣があった俺はそれを手に取りおっさんに渡した。
俺の今の所持金は1000円だ。あの剣が100つまり100円とすると普通に買えるのだが問題は千円札が使えるかどうかだ。
「兄ちゃん銅貨100枚だよ」
「んじゃこれで」
俺は恐る恐る千円札を出してみた。するとおっさんはとても不思議そうな顔をしたあと残念な顔をした。
「兄ちゃん、そんな冗談うけないよなにその紙切れ」
やっぱり使えないようだ。まあ、銅貨100枚と言われた時点で無理だなと思った。
「ですよねぇーすいませんやっぱり良いです。」
「そうかい、じゃあ次は買ってくれよ」
おっさんは笑顔で俺にまた来いよと手を振ってくれた俺もおっさんに手を振って店を出た。
別に冗談ではなかったのだがまあいいや
「つまり、言語や文字は通じるが俺は一文無しというわけか」
俺は空を見ながらつぶやいた。
金がないと物が買えないどころか今日泊まるとこすら確保出来ない野宿できそうな場所はどこにもない
俺は絶望して空を見上げた。
空には俺を嘲笑うように悠々と羽ばたく鳥たちがいた。
良いなおまえは空が飛べるほど自由で俺はなにひとつ自由じゃないなとても不自由だよ
「うん、詰んだな俺。ハローワークとかないかな?」
こうして俺の異世界ライフが幕を開けた。
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