鶴方と僕の疑問(盾常)

僕は何も無い所から生まれました

あの鶴方は塵紙から産まれました

僕より余っ程自然な産まれです

捨てられる運命が

拘束の運命に成ったらしいです


窓辺に固定されてますが

外が見えない様

窓に背を向けられてるらしいです

翼は床に固定し動かせない様に


苦しい希望を抱かぬ様に

だそうです


鶴方は嬉しいのでしょうか

捨てられる運命で無く成った事が

鶴方は哀しいでしょうか

手早く楽に成れ無かった事が


せめて外を見たいと思うでしょうか

其れ共無駄に希望を見せて欲しく無い

そう嘆くでしょうか


僕に身体は無いですが

僕は外であの方と居られます

動けます話せます聞けます


そして僕は願えます伝えられます


鶴方は何を思うのでしょう

鶴方は鳴く事を

何時から止めてしまったのでしょう


鶴方は泣く事が出来ないのでしょうか

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る