遺品整理のため訪れた実家の蔵で銀色の立方体を発見した主人公は、立方体から投影された先祖の映像によって、自らの故郷が遠い星であることを知らされる。故郷に帰ろうとする主人公だが、その先に待っていたのは……。無理のない文章で説明される主人公の人物造形と、そこから導かれるオチ。良質なSF掌編でした。