第18話 モーラス

「ヒロシ少し聞きたいことがある」

「なんだ?」

「田波ってやつは何者なんだ? 後キルリーは?」

 そう聞くとすぐに答えた。

「正直詳しくは俺にもわからんが優秀だ、 実力は保証する、 キルリーは田波と一緒に動いている」

(即興で作られたグループなのか?)

 ヒロシにボスに何か言われたかも来てみる。

「ボスから何か聞いたか? 明らかおかしいぞ......おそらくあいつは俺ら二人のことを駒だと思って見ている、 その駒を俺たちを殺そうとしている奴らのところに行かせるなんて、 どうかしてるぞ」



 少し間が空く、 おそらく何も聞かされていないのだろう。

「今回は何も聞かされていない、 おそらく俺たち五人の実力を見るのがボスの目的だろう」



 そうしてヒロシが持ってる携帯が鳴る。

「もすもす! こちら田波今からこっちくるの?」



 電話の音は俺らにも聞こえて来た。

「あぁ今すぐそっちに向かう」

 そういうと少し小馬鹿にしたように俺たちを煽る。

「流羽だっけ? それと片手ない人とヒロシでくるんでしょ? ヒロシはいいとして二人は必要ないでしょ!」



 そして電話を切った。


---

「切られた......」


---


「あいつ後で殺してやる......」

「落ち着いて......とりあえず今回は生きて帰れればいいだけだろうし落ち着いて行動しよう」



 話が終わるのを見計らって話を進める。

「よしじゃあ行くか、 戦闘中は流羽は後ろでキラーはどっちでもいい君に任せる」



 ヒロシは戦闘着に着替えた。

「ボスから言われたところに今からすぐ行くから捕まっとけよ!」

 そう言われて渋々捕まる。

「テレポートか?」

「まあそれとまだあるけどな」

 キラーは同士がいてテンションが少し上がる。

「俺も能力二つ持ちなんだよ!」



 ヒロシはそのことには返事せずに能力を使う。

「まあそのことは後で! とりあえず行くぞ!」


---


 そして三秒後気づいたらキルリーがいるところについていた。

「すごい能力だな......羨ましいな」

 キルリーが流羽に向かって抱きつく。

「ボスううう」



 潜入しているのに騒ぐとバレてしまう。

「二人とも静かにしないとバレる」

 キラーが一番真面目だ。


 すると田波が話を進行させる。

「キラーだっけ? 君気配消せるんだよね?」

 キラーはすぐに反応する。

「ああ消せるそしてこの剣できるとほぼほぼの確率でやることができる」



 そういうと田波が指を指す。

「あいつがモーラスんでその両サイドにいるのが部下なんだけどその二人を殺すことできる?」



 そういうとキルリーも何かやりたそうに入ってくる。

「はい! 私もやる! ナイフ確実に当てる事できるよ!」



 田波は一度キルリーの方を見てキラーに聞く。

「君さ自分以外にも他人の気配を消すこともできる?」

 そう言われたがキラーは反応に困っていた、 他人の気配を消そうと思うことはないからだ。

「試したことないな」



 次は流羽に向かって指を指す。

「じゃあこの子の気配を消して見て」

 田波が言った通り流羽に触れて能力を発動してみる。 三分後田波が確認する。



「......お! 行けてんじゃん! もう解除していいよ」

 そして解除する。

「結構しんどいな......」

 今まで一人分だったが二人になった途端負担がすごいかかる。

「まあそれは我慢してね!」



 そう言いキルリーの方を見る。

「じゃあキルリーとキラーが両サイドを殺して......そして私とヒロシでモーラスを抑えるから、 行くタイミングは私が合図出すからしっかりと聞いててね」


 そして彼女の指示が出るまで待っている間にキラーと話す。

「なんかすごかったぞ......初めての感覚だった」

 流羽は能力無しなので能力持ちの気持ちがわからなかったけど今回キラーの能力が他人にも反映されることがわかり、 初めて能力持ちの気持ちを知れた流羽はいつも見せない表情で言った。

「あと思ったんだが、 田波だっけ? あいつ電話の時とイメージが違うな」


 キラーは合図を待っているので流羽の話はしっかりとは聞いていないので返事が片言だ。

「そうだな」


 そしてタイミングを待つこと十分合図が出る。

「キラー! キルリーに能力を!」

 キルリーに渡す。

「完了だ!」

「おっけー! なら......作戦開始!」


 彼女の合図とともに作戦が開始された。

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