第5話 四人の作戦

「さっき俺が重要だと言ってたけど俺は具体的に何をすればいいんだ?」

 ボスは少し考え込みながら言う。

「キラーお前は特殊だ能力を二つ持っている、 そんな奴はお前以外見たことがない。 その剣で切られた奴は70%の確率で死ぬ、 それだけで厄介なのにプラス気配を消す事が

できるなんて殺人向けだな」


 その場に回りながら話を続ける。 能力持ち自体は珍しくはないが能力を二つ持っているのはとっても珍しいことだ。

「ちょっと何いってんか分からないが俺はこ

の剣で目標をやればいいのか?」


(そう俺がここに来てボスに会った時第一声が“奴を仕留める”その奴とは重量 芳樹、 今いる能力持ちの中でtopレベルだ、 過去に一度襲撃をしたことあるが失敗に終わった)


 顔を上げてさっきまでと違うトーンで話を続ける。

「前回は失敗に終わったからな、 今回は必ず成功させるぞ」

 大前 雄大の監視をしているキルリーも話を聞いて興味を持ったのかボスに向かって輝かしい眼差しを当てるが無視されてしまった。

「かなしいいいいいい」

 キルリーのことを気にもせずいきなり大声で叫ぶ。

「今回こそ成功させるのだ!」

 いきなりの怒声だったので大前を含む三人は驚いた。

「......身体が少しづつ動くようになってきた、 隙を見て逃げるか、 だが話によると学校の先生たちが俺を救出に来ているらしい大人しく待っているか......俺って情けないな」

 その時の俺の顔はどうなっていたのかわからなかったが俺の監視役のやつが顔をのぞかせてきたのでおそらく恐怖に満ちた顔だったのだろう。

「キュートだね!」


---


 学校で待っていた校長の電話がなる。

「アジトらしきところには来ました」

 校長が思ってた以上に早かったのか確認をする。

「もう着いたのか?」

 すると電話の向こうからガサガサしているのが目立って聞こえた。 するとすぐに静かになり再び声が聞こえる。

「校長! 芳樹がいないです」

 校長は予想していたのかすぐさまみんなに伝えるようにと命令を出す。

(芳樹君がいないと言うことはアジトはここじゃないと言うこと......あいつは意外と勘が聞くからな)

「今すぐ撤退せよ! そして芳樹君を探せおそらくあいつがいるところがアジトだ」

 言葉を詰まらせながら言う。

「りょ......了解です! 芳樹と電話を繋げろ」


 そういい電話を切った。 校長はとても焦った様子で腰を下ろす。

「これはまずいな芳樹君一人じゃ絶対に無理、 勝ってに救出に行った生徒たちもおそらくアジトじゃないからとりあえず安心できるが、 芳樹君はまた別だ......あいつはまた同じ過ちを犯す気なのか?」


---

 その頃生徒たちは

「もう疲れたわ俺、 跳躍俺を乗せてジャンプしてくれよ!」

 こいつ何を言っているんだって言う顔で睨みつける。

「あと少しですわ頑張りましょう! 砂井さんはもう銃を作っていってください。 作った銃はとりあえず隠し持っててください。 一般の人にもバレたらおしまいです」

 その指示に従い銃を作り出す。


---


「てかその作戦てなんだ?」

 三人の眼差しが俺に向けられる。 俺は三人に近づくよう指示し額を集めて話を始める。

「若井さんが重要だ」

 本人は驚き理由を知りたそうに見てくる。

「若井さん耳がよく聞こえるって言ってたよね? それを今回使って欲しい」

 顔を左右に振る。

「無理無理、 さっきは少しやってみようとは思ったけど......でも実際私能力無しだよ?」

 俺は畳み掛ける。

「今は能力無しだがもし今回成功すれば能力持ちとして見られるんだよ? やるしかないだろ?」

 若井より早く増田が口を動かす。

「そうだ若井! やるしかない! 失敗しても俺の能力でどうにかしてやる! 少なくともあいつよりも頼りになる!」

 そう言いながら俺の方に指を当てる。

(そりゃそうだけど傷つくな......)

 京川も若井を説得する。

「やろう! うちらも協力する! やらずに後悔するよりやって後悔した方がいい!」

 その言葉が響いたのかさっきまで俯いていた顔が上がって来た。

「わかった! 私やる!」

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