刺激的な毎日を異世界で!!

蜜華

プロローグ


いつも通りの、平凡な毎日に何か刺激が欲しいとは思った。


思ったけど……


「グギャギャギャ!!」

「グギャッグギャギャッ!」


これはちょっと……


「「「グギャギャーッ!!!」」」


いや、ちょっとどころじゃないかな


「いやァァア!!誰か助けてよォォおッ!!」


だいぶ刺激が強すぎじゃありません?!




─────────時は少し遡る。



さて!私は今どこに居るでしょ〜うか?!


正解は見知らぬ森の中でした〜!っていや、マジでここどこよ?


自宅のソファーで昼寝して起きたら森の中っておかしくないです?ねえ?


「……うん、とりあえず人を探そう。」


動かないことには何もわからない。私は森の中をさ迷い始めた。




──暫く歩いているとガサガサと何かが動く音が聞こえた。


(人かな?森の中だし野生動物とか……?)


熊とかだったら危険だと思い、茂みに身を隠しながらゆっくり進んだ先に居たモノ。


それは────


「グギャグギャッ!」

「グギャギャ?」

「ギャギャッグギャギャッ!」


ゲームやファンタジー小説で引っ張りだこのアイツ、ゴブリンが3匹で何かを話し合っているようだった。


……なぜゴブリンかは置いといて、まずはここから逃げた方がいいよね?ね?


私は気づかれないようにゆっくり元来た道を戻ろうとした。が、茂みの隙間からゴブリンらをちらりと見た時、1匹と目が合ってしまった。


「………」

「………」


「グギャギャギャッ!!!」

「「グギャ?」」


目が合ったゴブリンが私を指さして興奮したように喚いた。その声と指につられ、残り2匹も私の事を見る。


いや、なんで覗いたのよ私!好奇心は猫をも殺すって言うじゃん!!もうっ!


(あぁ、これダメなやつ〜……)


私は茂みに隠れるのを諦め、元来た道を猛ダッシュで戻った。


そしてお約束だが、ゴブリンズは逃げた私を追いかけて来た。


「ギャギャッ?!グギャギャーッ!」


待てーっ!とでも言ってるのか?待つわけねぇだろ!!


見知らぬ森の中、強制鬼ごっこがスタートした瞬間だった。




──────────そして冒頭に戻る。



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