第18話

「ぼくは紺野 孝太。気安くこんちゃんって呼んでください!」

新入りの孝太は自己紹介を軽く済ませた。わたくしはあいつの名前などどうでもいいのですが、仕方なく聞いてやってるのです…


「ちょっとあんたたち!今説教中なの!わかってる!?」

「お嬢様、わたくしはこいつの話など聞いてはおりませぬ。お嬢様の話をちゃんと聞いてます。」


ふーん、とでも言いたげな表情で仁王立ちになってるお嬢様。…わたくしは違いますよ、前回あいつを助けようとあの高級な絵をちゃんとカーペットめがけて投げましたよ!ですが…少し剥げてたみたいです。ちなみにお値段は…


80000000円でございます。え、聞き間違い?いえ、八千万円でございます。わたくしに責任はないと思うのですが…


「あんたたち、八千万円よ!どれぐらいの価値かわからないけど隼人たちの反応で凄く高いことはわかるけど…」

「は、八千万円の価値もわからずに説教を?ふざけてるのですかお嬢様」


はっ、わからない人に説教など執事の恥じ!(でも説教は自分のお嬢様ですけど)


「何故わたくしが説教など!こいつを助けようとしたためです、だからわたくしは関係ございません!」

「あ、そう。そうね、なら孝太だけでも…ってんなわけあるかぁぁぁぁ!!!」



みっちり三時間お説教受けましたよ、参りました

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