目玉焼きトースト

痺れた眼を開く

静かな息で横たわる君

薄く光が漏れたカーテンを引く


玉露を含んだ夏風

棚の上の揺れるポトス

お湯を沸かす鍋


リモコンを取る

世界の終わりを告げる電気板

窓の向こうで君が笑っている


青い庭をサンダルで踏み潰す

涙が枯れた夏の小池

汗ばむてのひらの中の小さな硝子


水槽で小石を弾く


ラジオが世界の始まりを告げる


夏、朝、五感の中で起きてた君が笑う




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