ムーンサイド
月の長い端っこのとんがりを、ぼぅっと眺めていると淑やかに夜色は深まる。
目が眩んで倒れそうになるその明かりは僕が歩く道を後ろから照らして月下美人の傘を地上に落した君迄いつか辿り着くと教えてくれる。
星数の程の花弁を拾いながら歩き続けた先で待つ君を見ればきっと堪らなくなって抱きしめるだろう。
夜色が星を飲み込んで目を覚ます頃花の香りに包まれた玄関先に水分を失って痩せた君を招き入れ、薬物に似た香りに包まれた僕は囁くのだ。
「全て御伽噺。」
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