俺の妹がラノベ作家になりたがっているのだが

@tomo2525-mentar252

第1話 俺の妹がラノベ作家志望なんだが

「おにぃーってラノベ?書いてたよね?」

「あ、あぁ書いてるけど、それがどうしたんだ?」

「じゃぁ、すずはにもラノベ?の書き方教えて?」

妹が突然、そんなことを聞いてきたのだ。

俺の聞き間違いだよな?うん、そうだ。だって俺の妹と言えば見た目は可愛いし、優しいし、料理も出来て頭は・・・うん、それ以外パーフェクトで、俺の持ってるラノベを捨てようとしていたやつが、まさかラノベの書き方を教えてください。なんて言うはずが・・・そんなこと考えていると、

「聞こえなかったの?すずはにラノベ?の書き方を教えてって、言ったの!」

「ほえ、」

思わずそんな声が出てしまった。

「えーと、その・・・なんでまた?」

「なんでって、すずはもライトノベル?を書いてみたいからだよ。」

上目遣いはやめてくれー!我、妹よ!

「い、いや、そうじゃなくて、突然書きたくなったなんて言う理由は、すずはには、無縁だろ?だから、何でまったくもって知らないラノベなんかを書きたがるんだ?」

俺がそんなことを聞くと呆れ顔ですずはは言った。

「そんなことまで言わせるの!?少しは自分のダメダメな頭を使って考えたら!」

急にキレた。でも、 そう言われてもなー?とりあえず何か言ってみることにした。

「えーと、金を楽して稼ぎたいから、とか?」

もちろんすずはがそんな子ではないと俺が一番知っているがそれ以外に思いつかなかったのだ。

「おにぃーには、すずはがそんな子に見えるの?」

今までの怒った表情は一変、すずはは少し火照った顔でこう言った。

「おにぃーの書いた本、面白かったからだよ。」

そう、俺の書いたラノベは、一応書籍化されているのだ。あんまり売れてないけど・・・それはともかく、あのすずはが俺の書いた小説を面白かったと言ってくれたのは正直に嬉しかったりする。

「お、おぅ。ありがとうな読んでくれて。」

返す言葉が出てこねェー。どーしよ・・・

「で、おにぃーは、すずはにラノベ?の書き方を教えてくれるの?くれないの?どっちなの?」

悩んでいるとすずはがすごく可愛い表情で聞いてきた。

「わ、わかった。教えてあげるのはいいけど、俺でホントにいいのか?」

俺は正直、教えられるか不安だった。

「おにぃーに教えて欲しぃの。」

「よし、俺のこれまでのラノベ人生をすずはにも教えてやる!」

「ホント!?ありがと。」

「ところですずはどんな本を書きたいんだ?」

俺が突拍子もなく聞くと、すずはなんの迷いもなく

「恋愛物が書きたい!」

といった。




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