現代魔法使いに夢はない
すー
第1話 魔法使いの後悔
俺はかつて夢を見ていた。 それは漫画やアニメに出てくる超能力や魔法を使えるようになれたら、そんな子供がよく思い描く夢だ。 そしたら物語の主人公みたいに仲間に囲まれ可愛いヒロインと結ばれて、それはきっと幸せなことだろうと思っていたんだ。
結果から言えばその夢は叶った。 魔法使いになりたいという夢は叶ったんだ。
けれど現実は甘くなかった。 夢を叶えた先に俺の思い描いてた物語みたいな理想は存在しなかった。
魔法を使えても誰がちやほやしてくれることもなく、魔法なんて履歴書には書けないし、何より金にならないのだ。 魔法使いは職業にするべきではなく、自己満足の趣味で楽しむくらいでちょうど良い。 それに気がついたとき、再出発することを決めた。
同年代は就職し、下手すれば結婚し子供もいるらしい。
劣等感や後悔に苛まれながらもなんとかチェーンの喫茶店に正社員として採用された。
そう、ここから再び歩いていこう。
このクソみたいに退屈な現実に小さな幸せがあることを信じて。
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