第50話 優雅とは
『光を浴びたい、脱いでくれ。』
唐突に、沈黙を守っていた
替えの服なんて持ってないのに。つーか借り物の服……。
熱くなかったのは
下着が火を操り、燃え落ちた服の熱を緩和してくれている。
指輪が水を操り、しっとりすべすべ……泣きたい。
「なぜ、空は青いのか。」
『青いから青い?』
「なかなか知的だね、マノンは。」
『バカね、私たちが青いからよ。』
「……こっちにも発展した化学があるの?」
崖下に着き、起き上がろうとすると「待て。」と言われ、背中に石が当たって痛いので寝返りしようとすると「じっとしとれ。」と言ってくる。誰もいませんように。
頭側から覗き込んできたディアが日の光を隠してくれる。少し眩しかったんだ、ありがとうディア。ん? 何で目を手で隠すの? お腹とか全部見えてるよ? 柔らかい手が心地良いけれど。
「セレス、がんばってね!」
『ぶふっ。』
笑いやがったよ、指輪め。顏の前で指輪へ睨みを利かせるためにディアの手を少しズラすと——
——下着さんが発光していた……ごめん、セレス。屋外目隠し半裸発光してます。
――――――――――
「あんた、良いの? 痴女よ?」
「……何が言いたいのよ。」
「べっつにー。」
「ふーん、そういう。あ、そうそう。手伝ってた仕事、わざと間違えてるから。」
「え?」
「がんばってね?♡」
――――――――――
被害
セレスの羞恥心「早く隠しなさい!」
書類の山の修正「ほぼ全ページ間違えてんじゃないわよ!」
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