第34話 二度目の死

「ふふふ…私を邪魔する人間はもう居ない…ははははははは!!」

「クソッタレが…」

「これで私は…私は!」

ゼロが女王に殴りかかるが

「ふ…無駄な事よ…」

バキ!

「がは…」

女王の触手に弾かれる

「もうパークは私の物だ…ふふふ…はははははははははは!!!」

女王は笑う



グサ…

「な…」

「パークが何だって?」

「貴様は…」

「パークがお前のものだと?寝言は寝てから言いな…」

「何故貴様が…」

カズが女王を刀で貫いた

「よお随分と早いご到着じゃねえか」

ザ…ザ…

「コノハズクよお」

「全くどれだけ無茶をすれば気がすむのですかお前は」

「別にいいだろ?」

「何故…確かに私は貴様の首を!」

「よおく見てみやがれ」

カズの死体が無くなっていた

「な…これは」


「拙者でござるよ」

「な…」

「身代わりの術ってやつだまさか役に立つとはな」

「まさか私が殺したと思っていたのは…」

「身代わりだ」

「く…」

「本当は石を砕けば一発だがお前に言いたい事があってな」

カズが刀を引き抜きゼロの方を見ながら

「こいつはお前の言うことを聞くだけの操り人形じゃねえ…お前を楽しませるオモチャでもねえ!」

「貴様ああああああ!!」

女王はセルリアンを呼び出した

「こやつらを皆殺しにせよ!!」

すると博士が

「お前たち!なんとしても抑えるのです!!カズ…ゼロ…女王は任せたのです」

博士はそう言うとフレンズ達と共にセルリアンの群へ突っ込んで行った

「け…女王は任せる…か」

「トモカズ…」

カズは脇腹を抑えながら立ち上がった

「俺はあと一撃が限界だ…お前が決めろ」

「命に代えてもやってやるよ」

2人は同時に駆け出した

「はあああああ!!」

「うおらああああ!」

「貴様らあああああ!」

ガキィィィン!

女王は触手で攻撃を防いだが

バキッ!

「な…」

触手が折れ…

「「はあああああああああ!!!」」

ドォン!!

2人の攻撃が女王を貫いた…しかし

「残念であったな…石は砕けておらぬ…しかし私もそろそろ限界が近い一旦引くとしよう」

女王は山を降り始めた

「待て…がは…」

ドサ…

力を出し尽くした2人は倒れ込んだ

「いや…追わなくていい…」

「どういうことだ…トモカズ」

「最初の一撃…あん時刀に海水を付けといたんでな時期に動けなくなるだろ…」

「相変わらず抜け目無えな…」




「く…何故体が思うように動かぬ…まさかあの時海水が…がは…」

女王は倒れ込む

「こんな所で私は……貴様!早く私を助けろ!!」

ザ…ザ…

「ククク…使えると思って復活させたが役に立たなかったなあ…使えねえ駒は」

パッカァーン!

「捨てるに限るぜ…」

「さて…やっぱりあいつの首は俺が斬るしかねえな…ククク…」



(トモカズ…父さんは少し出かけてくるよ…もし戻らなくてもパークを憎まないでくれ…約束だ…)

(親…父の夢か…こいつは…あの時の)

(なんでテメエは親父が死んでもあそこを護ろうとする…パークが無ければお前の親父は!)

(今度はあいつか…)

(まさかあんなケダモノとの約束を律儀に護ってる訳じゃねえよな…だったらそんな約束も全部ひっくるめて俺がぶっ壊してやるよ)


「嫌な夢だったな…」

カズが呟いた






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