二人の出会いはネトゲから
私と天音はベットで手をつなぎ天井を見つめていた。
外はクリスマス、イルミネーションと夜景が煌めいていたが、私と天音はただただ天井を見上げていた。
「天音と出会ってまだ2年もたってないんだよね、付き合うようになって、たったの4か月……天音はまだ中学生だし……私たちちょっと焦りすぎたかな?」
「うん……でも……朋ちゃんじゃなくて……ルナと出会ってからは、もう3年以上になるんだよ?」
「そうか……うん……リンと出会ってからだと……もうそんなになるのか……」
私と天音は付き合う前4か月前はただの兄妹だった。仲の悪い義理の兄妹……でも実はさらにその前、親同士が再婚する前からの知り合いだった。物凄い偶然なんだけど、私と天音はネトゲ仲間だった。
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僕は中学の時から今と同じで、この女の子みたいな顔のせいで悩んでいた。
「なんで……みんな僕の容姿ばかりなんだ! どいつもこいつも僕の外見の事ばかり……」
僕の顔は母親にそっくりだった……綺麗な母、写真でしか見た事がないけど……
だから僕は自分の顔は嫌いではない、母の顔、母がこの世に残してくれた顔、でも……だけども……
僕は顔だけで判断して欲しくない、そして僕は男だ! 女の子が好きな男なんだ。この顔で女扱いして欲しくない……もっと中身を見て欲しい、中身で判断してほしい、心を好きになって欲しい。
友達も皆この顔で、女の子みたいな顔と容姿で離れて行ってしまう。
彼女が焼くとか、比べられて機嫌が悪くなるとか……しまいには……もう友達ではいられない、付き合ってくれとか……
僕は男なんだ!!
どこかに居ないか? 僕の内面を好きになってくれる人は…
僕はネットで検索をかけた……すると、とある書き込みが……
「ネットで知り合った顔も知らない相手、でも、だからこそ純愛なんだ」
ネット……そういえばどこかの本でネトゲで知り合って恋に落ちる話が……そうか……それだ!
恋人を探すわけじゃない、僕は友達が欲しい、本当の友達、僕の容姿を知らない本当の友達が……ネトゲだったら見つかるかもしれない。
僕は色々検索をかけ、チャットが出来て、あまり難しくないガチ勢じゃなくても楽しめるネトゲを見つけダウンロードした。
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私はストーカに遭った……
「怖い……男の人が……怖い……人間が怖い……誰も信じられない、誰も信用出来ない」
家から出られない、出るとあいつがいそうで……引っ越したけど探されそうで……怖い……
ストーカーに遭った私……、追いかけまわされた。ゴミ箱を荒らされた。ポストを荒らされた。下着を盗まれた。そしてついに登下校にまで……さらには……
怖い……怖いよ、男の人が……人間が……怖い。
ずっと家に引きこもっている……ごはんも食べられない……でもこのままじゃ……お母さんにも迷惑が……
なんとかしないと、でも怖い……人が怖い、顔が見れない、目が…見れない……。
どうにか、どうにか人と喋られる様になりたい、誰かと顔を合わせて話せる様になりたい……でも怖い、顔を見るのが怖い……
せめて顔が見えなければ、性別が分からなければ……そんな相手いるわけ…………いや……いる!
ネットだ、ネットだったら顔が分からない、性別も分からない。ネットでおしゃべり出来れば少しは気も紛れる、人と喋る事に慣れる……かも……
「SNS? ううん、もっと会話形式の物……チャット? 今どきそんなの」
私は検索をかけた、ネットでおしゃべりが出来て、チャットが出来て、性別がわかりにくい物……そして見つけた。ネトゲというものを
私はその中でもガチ勢じゃなくても遊べ、チャットの出来る物を検索で見つけ、ダウンロードした。
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