('A`;):エッ?事案?コレ事案ダヨネ?タイーホ案件?エッ?

 拝啓


 朝駆け時に、雨露や吐息が白く変化していく様を、視覚で感じては、その寒さを肌で実感する季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?



 タカシです。



 鉄の檻という囲いになっている猫車(一輪車ともいう)に乗せられ、連れていかれた場所というと、集落?ベースキャンプ?らしき所へとたどり着きました。



 ただ、道中にあった渓谷を、満月をバックに空を飛んで飛び越えていたのは気にしないでおきます。

 


 そうして、一つの大きな屋敷?建造物?らしきところに入っていっては、猫車から降ろされたかと思えば、"E"と"T"の人達の一人から、あの定番であろう光る指先を出されてきました。



 コレはアレかな?こちらも指先をあてるべきかな?と思ったりしていたのですが、そういう訳でもなく、こちらの眉間にグイグイと押し当ててきました。



 ちょっと痛かった印象がありましたが、相手の声が聞こえてきた驚きで上書きされました。



 その聞こえてきた声の内容といえば「私は、貴官を保護するようにと命令を承っている」という事でした。


 あと、何気にすごくダンディな声だったのが印象的でした。



 その後も「化け物を確認している。貴官の安全を確保するために、簡易的ではあるが、一時的に拘束を行った事については、謝罪を述べさせてもらう」「食事を準備しよう。まともな食事にありつけていないと聞く。だが、我々も任務中の為、大した振る舞いができない事を先に謝っておく」などなど、流暢に淡々と話されては行動を処理されていきました。



 

 その行動のどれもが、とてもキビキビとしており、どうみても軍人然としているというか、よく訓練されている兵士とでもいうか、そんな印象を受けます。




 ただ、説明を受ける度に眉間を突つかれなければ、なお良かったのですが・・・



 そういえば、よくよく考えたら、こういう他の星に宇宙船に乗ってやってくる人といえば、それなりのエリートなのではなかろうか?という事を考えたりできる余裕ができてきました。



 そこそこ食べれる物で歓待を受ける様な形で、時間が過ぎ去っていった頃合いに「クライアントが面会を求めているが、構わないだろうか?」という話となり、クライアントと呼ばれている人と面会する形になりました。






 クライアント様、どこからどうみてもでした。






 何というか、何を言えばいいのか分かりませんが、とりあえずは言葉・・・というよりも、非接触による念話?による意思疎通は可能でした。



 こちらは、すごく甲高い声で、頭に響いた時に、頭痛が少ししましたが・・・





 そして、話された説明を聞くに、やはりこの世界の神様という事でした。





 この世界に自分が来た経緯と、その状況を説明されましたが・・・疫病神クソ野郎が一枚どころか、二枚に三枚と噛みこんでいるのではないのか?という具合に、余計な事をしてくれている事だけは理解しました。



 本当に、説明を受ければ受けるほど、さらに余計な事をしやがる存在だったと確定されていくのは、なぜなのでしょうか。



 簡単にまとめてみれば、とにかく異世界転移しやすいというか、検索に引っかかりやすい体質?みたいな物が、自分という存在事象に"タグ"として埋め込んまれていたとか何とか。


 なにしろ、タグ云々はレゾンデートルレベルに埋め込まれては、固定化してしまっているため、どうしようもできない、と。


 さらに、それをカモフラージュするために、衝撃チートスキルすらも、世界側の管理設定ではなく、自分自身の存在事象にすら絡むかのように埋め込まれていたりする。と。


 なお、衝撃チート能力は、何故か自分自身の存在に組み込まれる形に代わっており、アウトプット制御が本人の意思に委ねられている恰好に変わっているという。



 それらが中で、絡み合う形でタグだけが周到に隠されていた、と。



 疫病神クソ野郎の疫病神クソ加減に、なってくる気分でした。



 そうそう、目の前におられるも神様でしたので、どうにかならないのでしょうか?という事を伝えてはみたのですが、スパゲッティコード状態になっているためと、しかも、ダミーとして絡みつかせてる部分がいやらしいほどに分散されていたりとで、不可能に近いと。





 やはり、アイツは疫病神クソなのは、確定事項の様です。





 ただ、フォローするかのように話された"帰還する方法"は簡単らしく、転移機械と神術の式を併用すれば、いともたやすく行えるからという話が出た時には、すぐさまに食いつきました。



 ただ、一緒に"君のフォースは素晴らしい"と仰られてもおり、"しばらくこの世界でフォースを鍛えないか?"と勧誘も受けました。


 自分、星々の戦争に興味はありませんが・・・


 しかし、そういうのはもう結構です、精神的に参ってるのが理解できるほどです。

 とにかくおウチに返してと、辞退させていただきました。



 その後も、"もったいない…ああ、もったいない…こんなにフォースに愛されているというのに…ああ、もったいない…"という言葉を、何度も何度も脳裏に響かせるのをやめてほしかったです。



 部下の"E"と"T"の人たちが、少し開けた場所に、何やら陣?機械?みたいなのをセッティングするために、時間がかかるとのことで、は、簡単に制御できるようにと、フォース?の使い方を教え始めてくれました。



 この力?で、多少は抑制できるようにはなるし、修練する事で、少し先や、見えないモノが見える様にもなるからと、簡単なレクチャーをうけていましたが、何も起きなかったとだけ記載しておきます。




 そうして、屈強な恰好の"E"と"T"の人たちから、準備が整ったとのことで、開けた場所の中心には、何かしらの文様の入ったプレートが設置されてありました。


 から、その中に立っていてほしいという事で、従うようにその場所に立って、"それでは、はじめる"との言葉が聞こえてきた時には、帰還装置?が動作したのか、まばゆい光に包まれていきました。





 その光につつまれる瞬間、クリーチャーの顔が目の前にあった様な気がしないでもなかったと記憶していました。






                               敬具




追伸

 目が覚めた時、いつもの部屋の、いつものお布団の目の前でした。

 ようやく、帰ってこれたんだなぁと思っていたのですが、

 お布団が異様にモコモコしてる事に気づきました。

 モコモコの原因が何かと布団をめくると、

 沢山の尻尾らしきものがついてる全裸の子供が丸まっては、

 スースーと寝息をたてながら眠っていま…………





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