最終話~マスターシーン2~

 鉄が灼けつく程の高温。ビルの中に充満する煙……FH日本支部は一帯が、炎で覆われていた。

 火を放ったのは同じFHの構成員だったが、既に絶命している。

 その死体を踏みつけ、男は吼える。


ディアボロス:「ハン。この程度で私を殺そうだなどと、舐められたものだ。

 ……いつまでそこで見ているつもりだ。早く出て来い、薄汚いドブネズミ共め」


 その挑発に応じて大量の奏 時貞クローンたちが現れると、男の背を冷たいものが伝う。


ディアボロス:「少々、数は多いが……”あのお方”が帰ってくる場所をけがされるわけにはいかんのだ。私一人だろうと退く事は──」


 死をも覚悟した悪魔の独り言に、しかし応じる声があった。


プランナー:「──いいえ。一人ではありませんよ、ディアボロス」


 虚空から現れた女性に、獰猛な笑みで応える悪魔。

 彼女が軽く微笑み返すとディアボロスの身体に紫電が奔り──

 ──”瞬時に”背後へと移動した悪魔の前で、数瞬前まで肉体だった物が無残に転がる。



ディアボロス:「さぁ、狩りの時間といこうではないかッ!」



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