第四話〜クライマックス(2)〜
GM:戦闘条件を公開しよう。
敵は佐倉 杏子ひとり。PCたちは同エンゲージで、彼我の距離は5mだ。
戦闘終了条件は佐倉 杏子の撃破。
今回のEロイス数は10個なので、侵蝕率には注意してくれ。
影裏:GM、質問が。春見の持ってるクリスタルシールド、受け取ってもいいですか。
GM:もちろんどうぞ! その場で装備して構わない。
影裏:ゲット&装備ィ! 愛してるぜありがとう春見!
春見:うん、知ってるよ結理君。気にしないで。
GM:くっそ。コイツら戦闘前に砂糖撒きやがって。覚悟しとけよ!
影裏:いいぜ、来いよ!
GM:それでは──戦闘開始だ!
セットアップ!
杏子:こちらは無し。
影裏:セットアップで《原初の黒:不死身の炎》:セットアップ:<->:自動成功:自身:至近:侵食1D+2:最大・現在HPを+60
侵蝕値が……(ダイスころころ)3点!
GM:なんてコスパの良いレネゲイドコントロールしてやがるんだ(笑)
春見:自身に《アクセル》を宣言。行動値+8:侵蝕1
GM:イニシアチブ、杏子!
杏子:マイナーで《赫き剣》《破壊の血》《影走り》を宣言! 攻撃力38の大鎌を作る!
武器を構え腰を落とす。レネゲイドで脚部を強化し一瞬で距離を詰める。
──それは、いつもの稽古と変わらない動きだ。
影裏:「いつまでも負けていられない! 喰らえ!」
杏子の足元に落ちる影はアギトとなり、強化するためのレネゲイドを横奪する。
その結果、杏子は一瞬走り出すも止むを得ず後ろにステップした。
影裏:オートで《レネゲイドリゾプション》:オート:<->:自動成功:単体:視界:侵食+5:エフェクト1つを無効化
その《影走り》を打ち消させていただこうか。
GM:ぐぬぬ……。
影裏:「春見! 今のうちに!」
GM:イニシアチブ、春見!
春見:マイナーで5m後ろに移動。メジャーでコンボ:蝶紋華(パピリオ・マギカ)《コンセントレイト:バロール》+《死神の瞳》+《流血の胞子》:メジャー:〈RC〉:対決:単体:視界:侵食6:命中時、次回HPダメージ算出時にダメージダイス+8D、邪毒Lv5
杏子:リアクションでドッジを宣言。
春見:(ダイスころころ)達成値54。……今回はよく回るね?
杏子: コンボ:迅紅無窮(ステア・エキゾチカ):《リフレックス》《アクロバット》《電光石火》《血霧の盾》:回避:単体:自身:HP消費1
(ダイスころころ)達成値……30。
春見:「遠いいつかじゃない。今、ここでお姉ちゃんを超えなきゃいけないんだ! "纏え"!」
杏子:「ッ!」
僅かにでも狙いを逸らそうと自身の血を霧のように噴霧しつつ回避しようとするも──先ほどのレネゲイドリゾプションで体勢を崩しているので避けきれない。
春見:「結理君、今だよ!」
GM:《電光石火》の効果で1D10点HPを失いつつ。
イニシアチブ、影裏!
影裏:マイナーで戦闘移動、杏子とエンゲージだ!
メジャーでコンボ:フレイムアブゾプション:《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:災厄の炎》+《原初の白:生命吸収》:メジャー:<RC>:対決:範囲(選択):至近:侵食13:攻撃力24:15HPを失わせる。15HP回復。
杏子:ドッジを選択します。
影裏:(ダイスころころ)達成値36……だが!
春見:うん! オートアクション:《宵闇の魔花》を宣言。 判定達成値+5:侵蝕4
影裏:合計達成値41だ!
杏子:コンボ:迅紅無返(フリップ・エキゾチカ):《リフレックス》《切り払い》《電光石火》《血霧の盾》:白兵:単体:自身:白兵による回避
達成値は(ダイスころころ)20、えぇ……。
影裏:ダメージロール……!(ダイスころころ)ちょうど100ダメージだぜ。
影裏:「捉えたッ!」
両腕から噴き上がる黒炎が杏子に届く。その炎ごと鎌で打ち払おうとするも──
杏子:「ッ」
身体に刻まれた黒蝶の紋に触れた瞬間、その火力は跳ね上がる。
熟達された二人の連携が織りなす波状攻撃だ。
GM:クリンナップで邪毒15点……くぅ〜!
1ラウンド経過時点で既に100点以上のダメージ。しかも向こうは無傷……なんとかしなくては!
GM:それでは2ラウンド目、セットアップ!
杏子:《禍々しき血潮》を宣言。攻撃力+10:HP消費2
影裏:こっちも宣言なし。
春見:再び自身にセットアップ:《アクセル》を宣言。行動値+8:侵蝕1
GM:イニシアチブ、杏子!
杏子:マイナーで《影走り》を宣言、エンゲージを離脱します。
影裏:ちっ。今度こそ抜けられるな。
杏子:メジャーでコンボ:迅紅一閃(ファスト・エキゾチカ):《コンセントレイト:ブラムストーカー》《一閃》《鮮血の一撃》《ブラッドバーン》:白兵:至近:単体:攻撃力 70
春見と接敵しながら攻撃!(ダイスころころ)達成値51。
春見はダメ元でドッジしたものの、結果は奮わず。
杏子:ダメージ出します……(ダイスころころ)92点。
春見:戦闘不能……だけど! "悪い子"のタイタスを昇華、HP11で復活します!
お姉ちゃんを救う事で、悪い自分と決別するために──立ち上がるっ!
GM:イニシアチブ、春見!
春見:マイナーは放棄。メジャーで先ほどと同じくコンボ:蝶紋華(パピリオ・マギカ)《コンセントレイト:バロール》+《死神の瞳》:メジャー:〈RC〉:対決:単体:視界:侵食6:命中時、次回HPダメージ算出時にダメージダイス+8D
《流血の胞子》は抜いた状態で……(ダイスころころ)命中達成値54!
杏子:《血霧の盾》はもう使えないのでC値8で回避コンボ。
迅紅無窮(ステア・エキゾチカ):《リフレックス》《アクロバット》《電光石火》:回避:単体:自身
達成値は(ダイスころころ)……22。
春見:「"纏え"!」
黒蝶を再び展開するも、その数は先ほどよりも少ない。しかし──、
杏子:「……っ」
彼女を救うために立ち上がった春見の気迫に、じり、と後ずさる。
真っ直ぐ、透き通った目をした春見の瞳には、杏子が写っていた。
GM:イニシアチブ、影裏!
影裏:マイナーで戦闘移動、春見と杏子がいるエンゲージに突入。
メジャーでコンボ:フレイムアブゾプション:《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:災厄の炎》+《原初の白:生命吸収》:メジャー:<RC>:対決:範囲(選択):至近:侵食13:攻撃力24:15HPを失わせる。15HP回復。
(ダイスころころ)達成値42だ!
杏子:コンボ:迅紅無返(フリップ・エキゾチカ):《リフレックス》《切り払い》《電光石火》:白兵:単体:自身:白兵による回避
達成値は(ダイスころころ)34、惜しい……。
影裏:よし、ダメージが(ダイスころころ)89点、それに加えて15点失ってもらうぞ!
GM:なんてダメージしてやがるんだ……(苦笑)
影裏:「春見は絶対に諦めないぞ。知ってるだろうけど、昔から結構、強情だったからな。……だから!」
両腕の黒炎で薙ぎ払う。しかしその炎は春見を避けるようにコントロールされている。
影裏:「俺たちが諦めるのを……諦めろッ!」
杏子:「ぐっ……、知ってる、諦めないから、だから私が春見を──私、が?」
自らの口をついて出た言葉に戸惑うも、それを振り払い目の前の"敵"に集中する。
GM:クリンナップ、邪毒ダメージ!
杏子:くっ……。
GM:かなりキテるが……彼女の本気はまだこれからだっ!
春見:……(何かを考えている様子)
GM:3ラウンド目だ。……セットアップ!
杏子:《禍々しき血潮》を宣言。
春見:……結理君、ここで先に攻撃してもらえないかな?
影裏:もちろん。そのつもりだよ。
春見:うん、ではお願いします!
結理君に《アクセル》を宣言。行動値+8:侵蝕1
影裏:これで行動順は杏子より早いぞ!
GM:いいだろう、イニシアチブ、影裏!
影裏:マイナー放棄、からのメジャーでコンボ:フレイムアブゾプション:《コンセントレイト:ウロボロス》+《原初の赤:災厄の炎》+《原初の白:生命吸収》:メジャー:<RC>:対決:範囲(選択):至近:侵食13:攻撃力24:15HPを失わせる。15HP回復。
命中判定いくぜ!(ダイスころころ)63! よぉし、ここで走る主人公力!
杏子:くっ、回避を!
コンボ:迅紅無返(フリップ・エキゾチカ):《リフレックス》《切り払い》《電光石火》:白兵:単体:自身:白兵による回避
(ダイスころころ)……躱しきれない!
影裏:「春見、悪いがそろそろ侵蝕が不味い……任せて大丈夫か」
影裏はこれまでの戦いを自己犠牲と無茶で押し通してきた。
かつての彼からは考えられない言葉に──、
春見:「……うん。私に任せて、結理君。やってみせるよ」
春見は心底嬉しそうに笑って答え、真っ直ぐに前を見る。
影裏:「ははっ、頼もしいな。そんじゃ、最後のひと暴れだ!」
限界まで引き上げられた黒炎を叩きつけられた杏子は、黒炎に紛れて距離を取った!
GM:《不死不滅》を宣言、戦闘不能をHP10で復活だ。
そしてイニシアチブは杏子!
杏子:マイナーで《影走り》を宣言! 20m後退する!
メジャーで《コンセントレイト:ブラムストーカー》《一閃》《鮮血の一撃》《血の宴》《ブラッドバーン》更に! 《神速の鼓動》《ヘルズブラッド》を宣言!
杏子:「いつも……いつもそう。春見の隣には、影裏さんがいて……」
流れ出た血で、杏子の前に魔紋が描かれていく──。
杏子:「ずっと、羨ましかった。春見に、笑って欲しかった! 浅ましい自分の心が嫌だったッ!」
それをただ静かに、だが今までの比じゃないほどの黒蝶を生み出しながら見つめる春見。
杏子:「だから……これで、最後にしよう。私の──敵!」
杏子が振りかぶった大鎌は、魔紋に触れると巨大化し二人を襲う──だが!
春見:「ううん、ここからだよお姉ちゃん。私と、佐倉 杏子の関係はここから……"始まる"んだ」
手を静かに差し向け、それを合図に大量の黒蝶が振り下ろされる鎌に紋を刻む。
春見:「だから……これ以上"アンナ"にはやらせない。──"止まれ"!」
その叫びに呼応して、巨大な鎌は物理法則を無視して縛り付けられる。
杏子:「ッ!?」
春見:……させないよ、お姉ちゃん。《時の棺》を宣言!
GM:イニシアチブ、春見……の前に。
杏子:《加速する刻》を宣言、再行動する。
マイナーで武器を放棄!
メジャーでコンボ:迅紅一閃(ファスト・エキゾチカ):《コンセントレイト:ブラムストーカー》《一閃》《鮮血の一撃》《ブラッドバーン》:白兵:至近:単体:攻撃力 27
《一閃》の効果で影裏と春見に再びエンゲージして、素手で格闘戦をします。
命中判定(ダイスころころ)29。
影裏:……リアクションを放棄。ノーガードで受けてやる。
杏子:ダメージロールの直前に、Dロイス『想い人』を宣言。ガードと装甲値を無視します。
ダメージは……(ダイスころころ)40点。
鎌を動かせないとなると、即座に武器を放棄して格闘戦を仕掛ける。
レネゲイドの出力と、杏子自身の嫉妬心で強化された組手だ。
それを影裏はノーガードで受け続け──しかしなおも倒れない。
最後の打撃まで受け止め、微動だにせず、吼える。
影裏:「俺は春見の隣に居続けると決めたんだ。倒れてはやれない。……ここは! 譲らねぇ!」
杏子:「そういうところが! "ずっと"羨ましかった!」
影裏:「だったら、今からでもいいだろ! 隣じゃない。春見と、向き合ってやれよッ!」
顔を歪めその言葉から──春見から、逃げるように距離を取る。
GM:《加速する刻Ⅱ》を宣言。更に再行動だ。
杏子:マイナーで《赫き剣》《破壊の血》《影走り》を宣言、攻撃力38の大鎌を再度作りつつ、20m後退、エンゲージを離脱する。
春見:……あ、"離れてくれた"。
杏子:続くメジャーで《コンセントレイト:ブラムストーカー》《鮮血の一撃》《ブラッドバーン》更に《ワールドデストラクション》を宣言! 射程:視界の白兵攻撃を春見に!
《ワールドデストラクション》のHP消費で一度倒れ、"春見様"のロイスをタイタス昇華して復活、攻撃続行。
自らの血を大量に消耗し、遠距離から鎌を振るう。その刃は──、
春見:「く、ふっ……まだ。まだだよ」
春見の腹部を深々と突き刺す。口からは血が溢れ出すも──倒れない。
杏子:「なん、で。なんで、倒れないの──」
春見:「……お姉ちゃん。私ね、強情なんだ。一度言ったことは曲げたくないの」
その状態でなおも戦い続ける。自らの想いを、伝えるために。
春見:「でもね、お姉ちゃんの気持ちもわかるよ。私も、ずっと自分が嫌いだったし……正直今も大嫌いだから」
杏子:「だったら!」
春見:「でも、この私を好きって言ってくれる人が、隣に居る。だから、立ち上がれるのっ!」
春見は、ゆっくりと杏子に向かっていく。
「だからっ! 私は貴女を絶対に逃さない」
春見:戦闘不能を《奇跡の雫》で復活。
GM:イニシアチブ、春見。
春見:マイナーで11m戦闘移動。これが私にできる精一杯の移動。
コンボ:死華(シバナ)《コンセントレイト:バロール》+《死神の瞳》+《ナーブジャック》
お姉ちゃん。いくよ。
迫ってくる春見から、杏子は目が離せなかった。
たとえその右目が異形の光を放っていようとも。彼女から視線を外すことも──逃げることも、躊躇わられた。
春見:「……さぁ、おいで"アンナ"さん」
その言葉に、彼女は逆らわない。
ゆっくりと、少し離れた場所で立ち止まった春見に"歩み寄って"いく。
春見:「……告げる。汝の体は汝のものにあらず。汝の体は我が戒めの中に。
我の言霊に従い、汝、我が命に応えよ」
彼女の顔を、真っ直ぐに見つめ──にこりと、微笑みかける。
春見:「──"死んでください、アンナさん"」
春見に傷をつけた腹部と全く同じ部分に鎌を突き立て──その笑みに微笑み返して。
杏子:「──ありがとう」
春見:「──お帰りなさい、"杏子お姉ちゃん"」
二人は、心底嬉しそうに抱き合ったまま。膝をついた。
GM:春見がマイナーで11m前進してからの……、
影裏:杏子が《一閃》で近付きつつ自害……。
GM:さらに敵である杏子の達成値を《宵闇の魔花》でブーストして、
影裏:杏子が応えるように"アンナ"のロイスをタイタス昇華──。
春見:戦闘中から、この状況を作れないか考えてたんだよね。
春見と杏子でお互いに歩み寄りたかったんだ。
mistoさん恐るべし、としか言いようがない。
GM:……佐倉 杏子のHP0。蘇生手段なし。
戦闘、終了──。
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