水の物語

ベルディア

運命


雨…

自分の部屋の窓に大粒の雨があたり

バチバチと音がなる

今日は僕の18歳の誕生日だ

周りはバタバタと慌ただしく夜の宴に向けて騒がしい

僕はこの国の王族の長男として産まれた

父上は王として君臨している

だがある理由により今日で王の座から下りる事になったのだ


「俺の無念はお前が晴らしてくれ、才能のない父親ですまない。」

「…父上、まだ僕が抜けると決まったわけでわ。」

「いや俺の息子なのだ、お前ならば抜けるであろう。…抜けなかった俺が言えることではないのだがな。はっはっは。」

父上は高らかに笑い飛ばしたが

僕は胸のモヤモヤとした部分が笑い飛ばされる事がなかった


「さぁ向かうか、“水ノ一振”(みずのひとふり)とは初対面だったな?見た目はだたの刀だが抜ければ何かが違うのが分かるだろう。」

「九頭龍の名にかけて、僕がこの国を救います。」


僕がこの国の王となる

僕がこの国を救う

「行きましょう父上、我が国の真の力を見せる時です。時は満ちました僕が成し遂げます。」

準備は整った

迷いはどこにも無い


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