広がる世界の端と未来の話 ―ベルテール王国より―

作者 秋保千代子

30

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★★★ Excellent!!!

のんびりで駆け引きに疎い「負け組」クロエ。
彼女の卒業論文執筆のパートナーになったのは、入学以来一言も言葉を発しないことで知られるリュシアンだった。

言葉を口に出せない彼との交流は、鍵付きの手帳。

彼の気持ちは表情からも察しがつかない。けれど、彼が書き連ねる言葉は、クロエに対する情熱的な想いに満ちていた――。

のんびりだけど芯の強い主人公クロエと、「口が利けない」ことで周囲に誤解されがちなリュシアン。

リュシアンは容姿端麗・運動神経抜群。クロエに対する想いを「鍵付きの手帳」の中や、ちょっとした行動で示していく。

うん、すごく良い、萌える……悶える……リュシアン最高。

でも、この物語はそれだけじゃない。

言葉を紡げないリュシアンが、クロエと関わって変わっていく。
彼が周囲に向ける目も、周囲が彼に向ける視線も、ともに変化していくのだ。
そしてクロエも、自分の弱さやズルさと向き合いながら大人になっていくのだ。

世界の端は広がり、その向こうに新しい未来が見える――。

恋のドキドキ、青春のきらめきに満ちた、読後感が良い作品です!


★★★ Excellent!!!

お人好しで少々のんびりした性格のクロエと、喋れない故にいつもひとりでいるリュシアンが、男女ペアで仕上げる決まりの卒業論文を書く為にペアを組むことに。
初めはリュシアンがなにを考えているのかよくわからず、戸惑いを見せるクロエ。けれど、言葉を話せない彼はペンを取らせればとても多弁で饒舌。
リュシアンの新たな一面を知る度にドキドキするクロエ…そんな2人の距離が徐々に近づく恋物語。
卒論の内容で頭を悩ませ、リュシアンの様子にドキマギするクロエが可愛い。
読めばキュンキュン必至ですよ!