臓器と恋、してみた

@kakechai

プロローグ 悲運

綺麗な川を見た。飛び込みたくなったが川の底が見えなかったから怖くなってやめた。


すると女の子の呼ぶ声が聞こえてきた。綺麗な、かわいい、まるであの子のような。


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目が覚めた。。


どうやらさっきのは夢だったようだ。


「そうよ。夢よ。というより呼び寄せたのは私だけど。」


どこからか声が聞こえてくる。さっきの夢の声と同じだ。


「だから私が呼んだって言ってるでしょ?」


周りを見渡すが誰もいない。頭がおかしくなったのかな?


「頭は大丈夫よ。だってこの声はあなたの心から聞こえているはずだから。」


やはり頭がおかしいようだ。なぜ僕の頭の中から僕の彼女の声が聞こえてくるのだろう。


「まぁ無理もないわよね。あなたの体の中に私の臓器が入ったのだから。あなた覚えているか知らないけどあなた死にかけたのよ?」


もう何が何だか分からない。ただ彼女に聞いた方が早そうだから聞くか。


「僕に何があったのか教えてくれるかい?」


「いいわ。どこから話そうかしら。あぁそうね、まず私が死んだところから話そうかしら。」


「はい?」


「あなたの彼女、あなたが私のお見舞いに来てくれた後に死んだのよ」


いよいよ分からなくなって来た。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


そこから話は聞いた。

僕が帰った後彼女の容体が急変して死んだこと。

僕が病院を出た後車に引かれて瀕死の状態だったこと。

僕のお腹がぐちゃぐちゃになったこと。


そして、







彼女の臓器が僕の中にあることを。

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