第3話
そして後ろに立っている男と目があった。
次の瞬間、半そで男の身体から首がぼとりと落ちた。
――ひいいっ!
男は逃げようとした。
しかし腰を抜かしてへたり込み、その場から動けなくなってしまった。
するとまた少女の声が聞こえてきた。
「次はおまえ」
「えっ?」
「左足」
女はちょっとした買い物のために、コンビニに向かった。
深夜と言っていい時間だが、マンションの裏にある細い路地を抜ければ、コンビニまではすぐだ。
夜歩く人はほとんどいないし、その距離も短い。
ゆえに女一人でも特に問題はない。
そしていつものように路地に入った途端、女の脳裏にあることが浮かんできた。
――そういえば……。
昨夜、ここからそう遠くはないところで、二人の男の死体が見つかったのだ。
一人は右手と首がはなれていて、もう一人は左足と首がはなれていたそうだ。
気になるのは警察が「はなれていた」という表現を使っていたことだ。
警察は殺人事件と断定している。
病気や自殺で首が「はなれる」ことはないからだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます