寂しがり屋、荒野を歩く
さびしがり屋、荒野を歩く。
もくもくと、てくてくと、ただ求めて。
羽つきネコは苦々しく笑ったまま
「ゴールに近づきすぎて焼けこげちゃう前に、つまらないため息のひとつでもついて、夢を見るといい」と言った。
それはとても大切な、わたしにとってやさしすぎるほどのアドバイスだったけれど、そんなこと初めからわかっていたから、さびしがり屋は相変わらずもくもくと、荒野を歩きつづけた。
たとえば眼の前に広がるのが、オレンジ色の荒野だとしても、足を止めることなんてできそうになかった。
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