彼と彼女
ドーナツパンダ
第一章 初対面結婚
「楓お嬢様、準備をしてくださいませ」
「うん、分かったわ」
今日結婚することになった。初対面の男の人と夫婦になる。
花婿の名は葉月正俊。楓より三つ年上だ。
期待と不安の感情が交互に混ざり合い、花婿のいる会場へと向かった。
白無垢の姿した楓を見た人々はおおっと歓声をあげた。
(今日から夫婦になるんだ。精一杯頑張らなくては!)
そう思いながら、二人の儀式が行われた。
隣から見てると、本当に凛々しくて、優しそうな人だ。少し低めの鼻に、丸くて細めの漆黒な両目。そしてスッとした薄い唇。冷たさは少しあるが、この人なら自分のことを受け入れてくれるに違いないと楓は思った。
(正俊様はどのような性格かしら?)
心の中でそう呟きながら、楓は正俊を見つめた。
儀式は無事に終わり、着替えをしてる途中に様々な声を聞いた。
「正俊様と楓様はお似合いだよね」
「そうだね。初対面とはいえ、本当に夫婦のようね」
(お似合いか…。でも、初対面だからこれからだよね)
楓はそう思いながら、洋服に着替えた。
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