第116話 リョウガのお話。

 いやもうホントね、何をやってもマジで釣れんのよ。


 釣り人が多い、仕事が三交代になって釣行回数減ったっつーのは勿論なんやけど、それだけじゃないんよね。

 休日狙い撃ちでモーレツに冷え込んだり、冷たい雨が降ったりして天候に恵まれんのもある。しかも、これが続くっちゃんね。

 んで、今年に限ってゆーと、河川工事が多い!

 これがもぉ、ホント困りもので。

 冬なのに水の色、田植え時期並みにコーヒー牛乳やもんね。


 まぁ、こげな感じでキビシー条件盛りだくさんなんやけど、行かんことには何も起こらんきね。

 だき、できる限りフィールドには出るよーにしよんよね。




 前置きはこれくらいにしといて、本編。

 リョウガのお話とゆーことで、まずはちょっとした紹介を。

 ダイワの丸型ベイトのフラッグシップになりますな。

 2種類のギヤ比と大きさ、右巻き左巻きの違いで8種類がラインナップされておりまする。

 アルミ無垢材からの削り出しフレームが大きな特徴で、超高剛性、高精度が売り。勿論サイドプレートとセットプレートもアルミ製。

 5.4と6.3ギヤ比から、巻き専用の機種として認識されておりまする。

 使ってみた感じは、巻き心地がスンゴイいい。09は硬質でシッカリした滑らかさ、18はギヤの歯が細かくなったため、柔らかな滑らかさとなっております。

 ブレーキはマグフォースZだけど、これがかなり優秀で、バックラッシュしにくいよ。

 巻き上げ力は超強力で、安心感がスゴイよね。

 といった長所があるよ。

 短所は重いコト。150gを下回る機種がフツーにあるのに295gもある(09の2020)もんね。

 あとは、リールフットが薄くて小さいコト。加工無しでカッチリ固定されるサオ、ほとんど無いからね。これ、マジで困る。おっきい魚掛かったら一体感が乏しくてグネグネするもんね。自分はリールフットの裏側にエポキシパテ盛って使いよるよ。

 といったリールで~す。


 今回はコイツの「カスタム」&「修理」とゆーことで、いつもとはちょびっと芸風違います。

 どげんふうに違うのかとゆーと、「オールドリールで遊ぶ。」に近い感じかな?


 二月に入り、最初の夜勤がやってきた。

 引き継ぎで前番からの話を聞くところによると、夜勤時間帯では大した仕事が無いらしい。

 ウチの三交代って処理するものの特性上、ちょいちょいこんなラッキーなサイクルに当たること、あるのよね❤


 業務内容の打ち合わせをすると現場に入り、プラントのチェック。

 戻ってくると、あと数時間は※仕事せんでいい❤❤

 ※)せんでいいわけじゃない。扱っているものがPCBなので、身体に悪いからなるべく現場には行かないよーに!っつー会社の方針。名目上は「待機」


 早速スマホを弄って暇つぶし。


 本日は充電二回せんといかんな。


 っち、何の宣言?どんだけヒマなんよ?っちツッコまれそうやけど。


 な~んて会社事情はさておき。


 釣り具のカタログを眺めるのです。

 この時期の釣り具っち、新製品のラッシュでね。デビューやらフルモデルチェンジにトキメキまくるんよね。カタログ見んのが楽しい楽しい♪妄想、捗りまくりで~す!


 興味あるとこ全て見終わると、幸いなことに(?)今年はそこまで欲しくなる機種出てなかった。

 無駄遣いせんでよかったね~、と一安心。


 オプションにもちょいちょいトキメクものが登場すんのでSLP(スポーツライフプラネッツ=ダイワの修理部門が独立した会社)のホームページに移る。

 すると、


「18リョウガハイパードライブデジギヤカスタムサービス開始」


 とかゆー超絶気になる記事発見!

 ソッコー飛びついたよね。

 内容を見てみると、歯の大きいギヤに交換できるとのこと。


 ここにきて、いちばんやってもらいたかったサービスが!


 唯一気に食わんトコロが解消できるとなると、これはもうやってもらうしかないじゃない!しかも既に始まっているからいつでも発注できる。

 値段を見ると12000円。これってメンテに出してギヤ交換になった時と全く同じ額。

 オーバーホールしてもらえて、元々のギヤは返却してもらえる。このギヤはダメになったわけじゃないからフツーに使える。

 大規模な作業なのに割安感あんのよね。


 思い付いたら即実行。

 夜勤最終日、釣具屋にダッシュしたのでありました。




 この時、09リョウガ2020もあんましよろしくなくて、ついでに修理。ちょい前オーバーホールに出した直後に異音が出だしたのよね。

 飛ぶとき出なくて巻くとき出る。とゆーコトは、ギヤボックス内のベアリングのどれかに問題があるはず。

 考えられるのは、ギヤシャフト(ハンドルのシャフト)を支持するヤツか、ピニオンギヤの両端を支えるヤツ。


 そーいやコイツら、買って以来交換したことないもんね。


 2週間ほどして09リョウガの件で釣具屋から電話。

 内容は「異音の原因はピニオンの両端のベアリングでした。」といったもの。

 ほらね。思っちょったとおりの箇所やったやろ。

「交換にはお金がかかるけど、修理を続けていいですか?」とのことなんやけど、元が高いし、そもそも好きで買ったリールなんで、修理しないという選択肢はないもんね。

 GOを出すと、さらに10日ほどしてカスタム&修理完了の電話。


 早速使ってみると。

 18の方はヌメヌメ感が無くなり、硬質な感触に。巻き取り時の音も変わっておりました。

 なんかこれ、ほぼ09リョウガやね。

 最初のうちはリトリーブ時の「シャー…」という音が気になったけど、何回か使っているうちにグリスが回ったのでしょう。気にならない程度に小さくなりましたとさ。

 めでたしめでたし。


 カスタムしたことが一目で分かるように、メッキで立体的な「HYPERDRIVE」のシールをハンドルの下辺りに貼ったんだけど、失敗してナナメってしまいました。とゆーオチが待っていやがった。剥がそうとしたけど強力にくっ付いてしまっていて、手遅れ。

 なんともカッコ悪い結果になっちまったよ~。


 それはいーとして(全然よくないけど)。


 使い心地には大満足。


 このサービス、今も継続中なんよね。っちゆーか、定番になっていて、2024年時点でもラインナップされている。っつーことは、細かい歯のギヤ、あんましよくなかったんかな?とか、想像してしまうよね。

 もしも次のモデルチェンジがあったとしたら、ギヤはおっきい歯になるやろーね。


 今後は、スティーズAのギヤを真鍮製に交換するサービス出ればいいのにな、とか期待してま~す。




 09リョウガはというと、バッチシ直っていて快適な使い心地復活。

 だからといって、今までみたいに酷使はしないでおこう。じゃないと、ボチボチ修理受け付けてくれんくなる時期なんよね。

 そーなると自分で修理せないかんことになるき、「オールドリールで遊ぶ。」に登場やんね。


 お気に入りのリールやき、できるだけ長く今の性能を維持してちょんまげ。


 と、しみじみ思うZee-Ⅲなのでした。


 おしまい。

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