第41話 デケーのバラした(泣)
どっひゃ―――!!!ぶゎらしたぁ―――――っ!!!!!
しかも、でったんデケーヤツ!
この釣れない時期にバラしとか…もぉホント、泣いてしまいたい…。
とゆーワケで、今回は悲しい悲しいバラしネタをお送りしたいと思います。
今回活躍した(=×。活躍し損ねた=○)タックルは、
ブラックレーベルPF701MFB+アルファスSV105SH
ちょいちょい登場する「釣れるセット」ですな。
とはいえ。
29話以来ぶりの登場なので、おさらいの意味を込めてちょびっと説明することに致します。
まずはサオ。
ブラックレーベルは基本性能を追求したサオ(メーカー談)でして。
見た目はブランクスが黒、グリップは黒いスポンジか肌色っぽいコルク。凝った飾り糸やエンブレムなど(コスメ、とゆーらしーよ)がないため、かなりシンプルなデザイン。だからその分安いのよね。具体的な売値は2万前後っつーことで、エントリーモデルよりもちょい高いくらい。
最大の特徴はHVF(ハイボリュームファイバー)とゆー炭素繊維多目、成形するレジン(樹脂)量少な目の高性能なブランクスと、SiC(炭化ケイ素)リングのガイドを採用しているところかな。
基本的なトコロにはちゃんとこだわってあるサオだから、試合やテレビ番組などで使っているプロ、結構いるもんね。
PF701MFBはコルクのダブルハンドグリップで、使用範囲が1/8~5/8オンス(3.5~18g)と、フツーのバス釣り(特化した釣り方じゃないという意味ね)に於いて最も使用頻度が高いトコロを受け持つ。だから、自然と出番が多くなり、結果的に活躍してくれることになるのよね。
「PF」とはピッチン&フリッピンの略で、撃ち専用ってこと。
単品で振るとシャキッと感強いから、いかにも撃ちモノ用!って印象を受けるよ。それなのに、負荷をかけるとまあまあ柔いから、クランクやスピナベなどの巻きまでこなしてしまうとゆーバーサタイル性能を持つお利口さん。
カタログには「極端な軽量化はしなかった」なんて説明してあるけど、このサオ十~分に軽いからね。
実際に使ってみた感じは軽くて敏感。アルファスクラスの小さなベイトと組むと、バランスのよさが実感できるよ。持ち重りはしないし、ある程度長いから遠投もイケる。ティップ(先っぽのことね)が敏感なため、ビミョーなアタリでも取りやすい。カタログとか雑誌では「金属的なアタリ」って表現されているけど、まさにそんな感じ。
割と頑丈なのも好感が持てるポイント。40cm超えるような魚でも抜き上げられるからね。
といった感じの長所を持っておりまする。
短所は…寄せるパワーがあまりないところかな。掛けた魚が30cm超えるとまあまあ大騒ぎになっちまう。でもね。上に書いた使用範囲見てもらうと分かるよーに、ややフィネス寄りのセッティング。だから強引なファイトなんか期待しちゃいけないのよね。とゆーワケで、これ短所とは言っちゃダメな気がする。
それよりも、ブランクスに施してあるクリアの塗装が弱い。1~2年経つと虫食い状に浮いて剥がれ、みすぼらしくなっちまうのよ。この症状、自分が持っているすべてのブラックレーベルに現れているから流石に偶然とはいえないでしょ。ま、基本部分にしか金掛けてないからこれくらい我慢しろ!ってことなのでしょうけど。
とりあえず性能には影響しないから良しとして使っておりますが。
次にリール。
これまた中間の価格帯にもかかわらず高性能で、リール版ブラックレーベルといった感じかな。
主要パーツがアルミで構成されていて頑丈なのがオススメポイント。
軽量でコンパクトだから、女性や手が小さい人でも使いやすいよ。
2004年のデビューなんで、今年で16年目(2020年時点)とゆーロングセラーモデル。その間、様々な釣り方に特化したモデル(103、105、150、typeF、R-edition、SV、フィネスカスタム、AIR、AIRストリームカスタム、CT-SV)やリベルトピクシー、PX-68、PX-68SPR、スティーズ、SS AIR、SS SV、SVライトリミテッドといったほぼ同じ形状(材質はマグネシウム)の機種が出ていることから、基本性能は優れていると言えるよね。
使ってみた感じはフツー。とゆーか、ブレーキ性能優秀だからバックラッシュしにくくてかなり扱いやすいよ。カタログによると「設定次第じゃノー※サミングでのキャストも可能」とのこと。自分はやったことないけどね。
それほどまでに高いバックラッシュ回避性能だから、初心者やベイト苦手な人にもオススメ。
※)サミング:両軸受けリール特有の操作。親指で回転するスプールを押さえ、糸の出を抑制したり止めたりする。
バス釣りを主としたベイトの中じゃ「小型」に分類されるから、PF701MFBなんかのちょいフィネスに振ってあるサオとは相性バッチシ。7gシンカーのテキサスなんか使った日にゃ~前の川ぐらいの川幅(多分50m前後)だと対岸直撃するくらいぶっ飛んでくれるから、これがなんとも気持ち良かったりする。
上記のように結構軽いリグなんかも扱いやすいんだけど、頑丈さが売りなので、太糸巻いてビッグベイト使えたりしてしまう使用範囲の広さも魅力の一つ。
お手頃価格にも関わらず信頼のmade in Japan!というのもいいよね。
値段と性能のバランス考えると、ダイワのベイトの中じゃトップクラスだと思う。
といった長所を持ったリールでございます。
短所はエアブレーキ。これ、短所というか個人的に好きじゃない。なんでかっつーと、飛んでいるときの感触が気持ち悪いのよ。引き摺った感(雑誌なんかじゃ「後ろ髪を引かれる感じ」って表現してあったような)っつーの?これが結構強くてね。キャストの全域でブレーキが効いている感じする。かといって、感じなくなるまでブレーキ弱くすると一気にバックラッシュしやがる。ただ、この引き摺った感、軽減することは可能でね。その方法とはスプールベアリングをセラベアに替えるコト。これでだいぶマシになるから、気になる人には結構オススメかも。
ハンドル短いのも気になるかな。小さいリールだから短くなるのはしょうがないけど、この長さだとちょい大きい魚掛かるとやり取りかなりキツイもんね。あと1cm長いと、かなり楽にやり取りできるのにな~、とか思っちまう。
それぞれの仕様のサイクルが短いっつーのも気に食わない。デビューして、「いいな。どうしようかな?」と迷っているうちに無くなってしまうのよね。
ルアーは自分の中では最高といっても過言じゃない。主力兵器の一つでありまする。
扁平ボディーのため姿勢が安定し、比重もいー感じなのでフォール時の動きがかなりリアル。
ノーマル刺しや逆刺しのノーシンカー、ネコリグといった使い方で成果を出し続けているお利口さんであります。
短所は脆いトコロかな。でもこれって余所のメーカーのワームにも言えるコトで、さらに脆いヤツたくさんあるからね。だから自分は相対的に強い方だと思ったりもするかな。
そんなことよりも、どこの店にも置いてないトコロがいちばんの短所だと思う。釣具屋のハナシじゃ4インチはどーやら絶版だそうで。何年か前、期間限定で復刻してくれて、そのとき買い溜めしたんだけど、なんせ主力兵器なもんで使用量が多くてね。既に底を尽き気味とゆー…。
バックスライドホッグが代用出来るとはいえ、やっぱ本家がいいのよね。
頼むから復活してよ!って感じ。
で、今回の場合、バラしの原因はハリだったりすんのでちょっと紹介。
商品名はデコイKgフックワイド(ワーム25)といって、普段使っているKgフック(ワーム17)とはゲイブの広さが違うヤツ。どちらも値段は同じだけど、ワイドの方が入数一本少ないのよね。デコイのハリって他のメーカーに比べ値段が安く、その割に強いから、貧乏な自分にはありがたいアイテム。ワーム17の方は主力兵器としていろんなサイズが日々活躍しておりまする。
このハリ多分デビューしてそんなに経ってなくて、その時新製品だったかなんかで、初めて売り場で目にしたのが購入のきっかけ。
手に取ってみてみるとあからさまにゲイブが広く使いやすそうだったので、気になって購入。実際使ってみると、シャンクのカーブがワーム17よりきついため、板オモリ巻くとずれにくいのが凄くいい。
といった感じかな。
タックル編はこれくらいにしときまして、ここからは実釣編、イッときましょっかね。
午後四時。
大っ嫌いな会社から逃げるように帰ってソッコー準備。
タックルは仕事中に決めておりましたブラックレーベルPF701MFB+アルファスSV105SH。
糸はフロロ12ポンド。
ルアーはゲーリー4インチシュリンプで、色はブルーギル。
ノーマルセッティングでハリのシャンクに板オモリ巻きとゆーいつものセット。いつもと違うのは新しく買ったハリ。ワイドゲイブでセットしやすいのよね。
集中して釣りたいから今日はこれ一本で頑張るのです。
タックルをハイエースにぶち込んで、いざゴムの場所へ!
土手の上から見る限りクルマは一台も止まっちゃいない。とはいえこれは今のハナシ。異常なまでに流行っているから、間違いなく午前中に撃たれているだろーけどね。
クルマから降りて即実釣。
釣り始めてすぐに気付く。
水面での生命感がスンゴイことに。
細長い銀鱗がピチピチ跳ねまくっている。その波紋がちょっとした雨のよう。正体は多分ハヤ。
時折ボイルも起こったりしてなかなか期待できそう。
いつもの根掛かり多いストラクチャーを万遍なく扇形に攻める。
30分ぐらい経った頃。
真正面より若干下流方向のよく引っ掛かる障害物の向こう側に投げ、沈めて底を取る。
大きくサオをあおって舞い上がらせ沈める、底をチョンチョン跳ねさせる、とゆーアクションを不規則に続けていると、障害物を通過した辺りでサオ先に重さが残りだす。
ん?
違和感を気にしつつアクションを着けながら少し寄せると、サオ先は戻らずそのままの重さでずっとついてくる。
居食い?
一呼吸置いてアワセると、重さが乗った。けど、引かない。
あれ?糸?それともゴミ?
とりあえず回収しようとリール巻き始めた途端、流心方向に猛然と走りだす。
やっぱ、来ちょったんやん!ヤバいなー…飲まれたか?
強引にリールを巻くと、激しく抵抗しながらも寄ってくる。
足元には矢板が流れに対して垂直に入っている。
杭もある。
ゴロタも多数。
これらに潜られたり擦られたりしたら、12ポンドフロロなんかひとたまりもない。
なのに。
リールを巻けないほど強い。
マジか?何が掛かった?コイ?ライギョ?えーくそ。リョウガ2020にしちょけばよかった。
後悔。
完全に翻弄されてしまっていた。
障害物に潜られないようサオを立て、突進をやり過ごす。
キュイ―――!
突進の度に糸が悲鳴を上げ、サオはバット付近からブチ曲がる。
目の前10m無いくらいのところ。
水面付近で反転し、魚体が見えた。
白っぽい色。真ん中には黒っぽいライン。
バス!
確実に40cm以上はあった。下手すると50いったかもな極太魚体。推定1.5kg超。
図太いトルクに任せ走り回る様はまるでコイかライギョ。
どうにか足元まで寄せてきたけど弱る気配が全くない。
ま、そーよね。近くで掛けたワケやし、時間もそげん経っちょらんっちゃき、まだまだ疲れるわけがないよね。
な~んてこと考えつつ、足元の深場への突進を回避…したつもりだったけど、この一撃がとにかくキョーレツで。
リールを巻くことすらできなかった。
サオもそんなに強くないから立ててただただ耐えるだけ。
持ちこたえたか?
思った瞬間、そこからさらに強く突進…されたトコロで、
スポッ!
生命反応消失。
ハリのみがぶっ飛んできやがった。
ウソやろ…なんでバレた?
ハリを手に取り見てみる。
特に異常は無いように見えるけど…。
念のため、使いかけの同じハリがタックルボックスに入っているので並べてみると…ゲイブがわずかに変形し、フックポイント外向いているじゃ~ないのよ。
焼き具合がよろしくなかったのかな?それとも瞬間的な力に耐えられなかったのかな?
あ~あ、いつもの太軸にしとけばよかったとか、もう一つ強いタックルにしとけばよかったとか、後悔がハンパない。
そして、
はぁ~~~~~…。
特大のタメ息。
この釣れん時期、貴重な魚が…しかもデカかった…
バラしってホントよくないのよね~。
自分のテンションが下がるのは勿論のこと、バレた魚が仲間におしえに行ったんじゃなかろうか?と思うほどに後がスッタリ続かなくなる。
どうにか立ち直ってリグり直し頑張ってみるけど…ダメやった。
今回も例外なくボーズでしたとさ。
しかし参った。
強さが売りだと思っていたハリがこれじゃねぇ。
でも、このカタチは嫌いじゃない。セットが楽だから、今後はベイトフィネス用として使い続けることにしよう。そう心に誓うのでした。
17時半過ぎた頃、さらに激しく波紋。
キラキラ具合がなんともキレイ。
近いうちハヤ釣りもしてみたいな。
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