第32話 冬バス、デカいのキター!

 一カ月半とゆー長い長~い沈黙を破って出た一本。

 このまま釣れずに年越すかも…とか考えていただけに、嬉しさがハンパない!


 なんで一カ月半もの間釣れなかったのかとゆーと…釣り人クソ多くて行く気が失せたり、天気悪かったり、年末仕様の社内カレンダーによる土曜出勤で疲れ気味だったりで、イマイチ釣りモードにならなくて(とはいえ全く行ってないワケじゃないよ。行く回数が少なかったうえに全部ボーズだっただけ)。家の中で、ダラダラゴロゴロとしておりました。


 と、言い訳にも似た前置きはこれぐらいにしといて、タックル編へと移るのですが、ここで。

 いつものパターンならサオとリールの紹介が入るのだけど、前回とまったく同じセット。ギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL-SLC凛牙103なのよね~。

 だからルアーの紹介だけやりますよん。

 今回活躍してくれたのはO.S.P 3.5インチドライブスティックspec2。

 O.S.Pの製品説明によるとドライブスティックは、

『ドラスティック(徹底的)ライブアクション。ドライブスティックはフォールベイトとしての性能に特化する高比重ストレートワームと、トゥイッチベイトとしての性能に特化するスティックベイトの役割を一つに集約した高比重スティックベイト。しかもそれぞれの用途において別次元のスーパーライブリーアクションを実現した。ノーシンカーリグにセットしてのフォーリングでは、ボディをロールさせながらテールを左右にスイング。その艶かしさはまさにベイトフィッシュが自らの意思で泳いでいる姿であり、ただ震えながら落ちるだけの自発的アクションとは一線を画す。ロッド操作によるトゥイッチングでは上下左右へと身をくねらせながらイレギュラーダートし、さらにターンの度に独自形状のテールが「ブルッ!」と震える様はベイトフィッシュが瞬発的に泳ぎ出す際の尾ビレのキックを再現。自発的アクションの限界を打ち破る比類なきアクション性能がまたもバスを狂わせる。』

 といったルアーでございます。

 で、spec2はというと、

『低比重素材が切り開く、新たなドライブスティックワールド。ある一定の条件下や使用方法において、オリジナルの性能を上回るセッティングにチューニングしたのがO.S.P WORKS SECONDARY。ドライブスティックspec2は、フォール中にライブリーな自発的アクションを生み出す高比重素材採用のオリジナルモデルに対し、塩の含有量を最小限に抑えた低比重素材を採用。素材の耐久性向上と水面~表層での演出力、中層での水平姿勢アクションによる食わせ能力に特化させた。』

 といった感じ。


 上の説明だとノーシンカーでの使用が基本(とはいえ、スピナーベイトやチャターベイト、ラバージグのトレーラーとして使うことは多い)みたいやね。でも、釣り場って風が吹いていること多くて…。そんなとき低比重ワームのノーシンカーってすんげー扱い辛いのよね。風に糸が流されて引っ張られ、狙ったポイントに沈められんし、思ったコース通されん。底も取りにくい。沈むスピードかなり遅いから手返しも悪くなるしね。自分は対策としてハリのシャンクに板オモリを3cmほど巻く。するとこれらの問題はかなり解消され、使いやすくなるのよ。ただ、これやるとフォールスピード速くなって、本来の性能引き出せなくなってしまう。使い方としては邪道なのだろうけど、自分がこのルアーに求めているのは耐久性。狙うポイントは消波ブロックやリップラップのような、かなりキツイ障害物だから、塩入りだと場合によっちゃまあまあ早い段階でハリ穴裂けてきて、フックのホールド性が悪くなる。そんなことで一投するごとにストレス感じながら釣りするの、イヤやもんね。


 使用頻度高目のルアーなので、「今日の釣果」じゃ8話以降何度か使われているけど、その割には釣れてないのよね。もしかしたら見破られつつあるのかも。それなのに使ってしまうのは、過去釣れていたから。デビューしてからこれ書きだす辺りまでは、かなり効果的なルアーだったので、どうしてもその時の釣果に縋っちまうのよねぇ。おかげで、作中はチェンジするシーンばっか。しかも使用している時間は短かったりするとゆー…。なんでそんなことになるかというと、このルアーって結構勝負が早い部類(自分比)なのよ。魚にある程度やる気があれば、かなり早い段階で食ってくる。だから、ちょびっと引いてみて食ってこないと、これじゃない感が漂いだし交換してしまう、とゆーワケ。


 なんかイマイチネガティブなコト書いちまったけど、実際はこのワームいいトコロ多いのよね。トゥイッチやフォール時の動きは絶品だし、空気抵抗小さいからよく飛んでくれる。そして、選択肢多いのがいいよね。いろんな大きさとタイプ(塩の含有量)と色が選べるのよ。ノーマルだと3、3.5、4.5、6インチで67色。spec2は同じサイズ展開で33色。spec2ノンソルトは4.5インチのみで10色。4.5FATは22色といった具合。

 自分は3.5と4.5のノーマルとspec2、4.5FATのブルーギルとかグリーンパンプキンシード、黒に赤ラメみたいな暗い色を好んで使うかな。


 短所は脆いトコロぐらい。尻尾が細いから、ギルの活性が高かったりすると、食いちぎられてしまうことがある。キャスト時、後ろの草とかに接触しても切れる。とはいえ、気にしまくって使うほど脆くはないから、そこまで致命的な短所とは言えないけどね。


 以上、こんな感じでタックルの紹介は終了~。




 続いて実釣編!まいります!!


 本日は土曜日。

 嫌な仕事はやり切りで終わり。

 ソッコー帰って準備なのだ!

 タックルは、例の如く仕事中に仕事よりも真剣に考えて、ギャレット・ディツアーエディションGDEC-622M+ミリオネアHL-SLC凛牙103の出撃が既に決定しております。

 会社終わってから日没までの釣行だから時間も短い。集中する意味を込めてタックルはこれ1セットのみ。ルアーは3.5インチドライブスティックspec2で、色はブルーギル。リグはノーシンカー(という名の板オモリ3cm巻)。

 場所は、ゴムの場所~その下流域の消波ブロック帯のどこか空いているポイント。

 河川敷を爆走する可能性があるから、相棒はパジェロミニを選択。

 荷物を積み込んで、いざ出撃!


 ゴムの場所に到着すると既に先行者。これは想定の範囲内だったので、躊躇わずスルーすることに。スロープを下りてトランスファレバーを2H→4Hへ。

 早速四駆大活躍!

 下流の実績場へと向かう。


 到着すると荷物をおろし、釣り開始。

 しばらくガンバるけど、全く異常なし。ま、これも想定の範囲内やけどね。


 ルアーをローテーションしながら撃ち続けること約二時間。

 だんだん薄暗くなってきて、5時の音楽が鳴る。

 いちばんアタリが出る時間帯に突入だ!

 根掛かってロストしたタイミングでドライブスティックに戻し、いつ来てもいいよう集中力増し増しでアクションを加え続ける。


 正面よりも僅かに下流側へキャスト。

 底を取り、川の真ん中あたりに沈む障害物に当て、サオをチョンチョンとあおりながら通過させていると、「ゴリッ」とか「モゾッ」みたいな単発で中途半端な生命感。


 ん?食った…よね?


 半信半疑ながらも一呼吸おいてアワセたら、しっかりと重さが乗った。

 同時に強烈な突っ込み。

 一気に対岸方向へと走られる。

 ミディアムアクションのサオなのに伸されそうなほど強い。

 ポンピングで寄せないと力負けしそう!

 とか考えながらのファイト中、


 ガリッ…ガリッ…


 なんとも言えない嫌な感触が断続的に伝わってくる。

 糸が消波ブロックに擦れる感触。

 14ポンドフロロとはいえ何度もやられたから、もうダメかと思ったよ。

 それでもどうにか魚を誘導し、消波ブロックから引き剥がすことに成功。

 足元のブロックが疎らなところで数度の突っ込みは食らったけど、なんとか護岸際まで寄せてきた。

 サオを立てると水面に顔が出る。


 デカい!


 そのまま抜き上げようかとも思ったけど、かなり擦られた感触あったから切れるかも。だからハンドランディングすることに。

 左手を高く上げ、右手を下げてランディングの体勢。

 ゆっくり寄せてきて、寄ってきた魚の口に親指をねじ込んで…取った!


 抜き上げてみると、それはそれはもうボッテリとグラマラスなプロポーション。

 卵をガッツリ抱えた女の子(帰って測ったら41cm)。おそらく楽勝で1kg超え。

 ハリを外すため口を見てみると、内側の薄皮をすくうように掛かっているだけで焦る。糸はというと、ハリの2~30cm上辺りが消波ブロックで擦れ、ザリザリになっている。


 あっぶねぇ~!バレんでよかったぁ~。


 ホッと胸をなでおろし、ハリを外す。

 スマホのカメラを起動し記念撮影。

 いつもの如く、手に持ったバージョン数枚と、サオと並べたバージョンを数枚撮ってから逃がしてあげる。

 そっと水に浸け、指を離すと勢いよく深場へ戻っていきました。



 結局、この後も年末ギリギリまで釣り場には通ったけど全く異常無し。これが今年のラストフィッシュとなったのでした。


 31日にこれが釣れたらよかったのに。


 とか、そげなことを少しだけ考えたりもしたけど、ゼータク言ってはいけません。


 それよりも!


 釣れてくれてありがとう!


 そして。


 来年もよろしく!

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