悪役と英雄

ぽっか

#0 プロローグ

「…?」


 目が覚めると一人、倒れていた。


「ここハ…」


 周りを見渡すと、月明かりで照らされた草木が生えている。

なぜこの場所にいるのか、自分が誰なのかがわからない。

立ち上がり、考えようとすると激しく頭が痛む…


「いたイ…イタイ…イタ…イ…」


 頭を押さえ、痛みによろめきながら先へ進む。

収まるどころか痛みは激しさを増し、意識が遠のいていく…

動く力もなくなりその場に座りこむと、キラキラと光る星空を見上げる。

不思議と痛みが落ち着き、そのままゆっくりとまぶたを閉じようとしたとき


「ハジメマシテ、ボクハラッキービーストダヨ」


薄れゆく意識の中で青い小さな物が見えた。


……


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