筋肉こそ正義

第1試合


 キコの発動。

 A-26-O『暴発』

 対戦相手の能力を全て発動する。


 先手をとったキコが相手の能力を看破しにいく。試合において一方的に情報を入手出来るのは言うまでもなく有利をもたらす。更に、


 キコの発動。

 H-17-W『ラグ』

 全ての能力の発動を最大で3秒まで遅らせる。


 この能力を併せて使う事により、安全に相手の能力を確認する事が出来る。


 相手の能力を察知したキコが一気に走り出した。


 ラザニアの発動。

 H-26-F『ヒートアップ』

 両目で見た部分に熱を加える。


 ラザニアが後退しつつ3秒後に発動したこの能力でキコを見るが、既にキコは近くまで寄ってきている。与えた熱は腕によって防御されている。


 ラザニアの発動。

 C-21-G『カルキュラット』

 際限なくネズミを召喚する。


 こちらも3秒遅れて発動される。『カルキュラット』による足止め効果を狙っていたラザニアにとって、この時間差が致命的だった。即座にメンターから指示されたもう1つの作戦に切り替える。だが、


 キコの発動。

 C-04-B『代償強化』

 能力を1つ封印し、身体能力を強化する。


 これにより、まずは現状で発動可能な『ラグ』の方を封印する。そして力で漲る豪腕でラザニアの顔面に拳をぶつけた。鼻血を噴出しながら倒れるラザニア。そのまま馬乗りになり、一方的な攻撃が続く。ラザニアは身体を出来るだけ丸め、両腕で防御に徹する。だが、その視線は先程召喚したネズミを見ていた。


 ラザニアの発動。

 A-15-O『生体移動』

 自身と対戦相手以外の生物を対象にし、どこにでも瞬間移動させる。


 熱され、燃えつつあるネズミがキコの首筋に落ちる。

 焦げる肉の匂いを突如投下され、反射的に身体を浮かしてしまったキコ。ラザニアはその隙を突いてマウントから脱出したが、後が続かない。


 キコは『代償強化』で『暴発』を対象にして再発動。1度は逃したが、再度捉える事は容易い。そして『カルキュラット』を『ヒートアップ』する時間はラザニアには残されていなかった。


 決着。

 キコの勝利。


 参加メンター

 ラザニア(通常参加) ゴム頭 ポン太郎様 次元結晶+1(所持数:4)

 キコ(クエスト:04) 岩道節羅様 次元結晶+2(所持数:13)


第2試合


 アタエの発動。

 H-07-F『スクリーム』

 口から大声を出し、相手の耳を通して脳にダメ-ジを与える。


 アタエの音による先制攻撃に対し、シャルルが両手で耳を塞ぐ。それと同時、


 アタエの発動。

 A-10-R『チャージショット』

 手の中でエネルギー弾を溜め、放出する。


 後ろ手でエネルギーを溜め始めるアタエ。それを見てシャルルは『スクリーム』のリスクを覚悟で突撃を始める。


 シャルルの発動。

 C-24-B『金継』

 自身の負った傷を治し、身体能力を強化する。


 シャルルは戦闘開始と同時に自身の舌を噛んでいた。それを治し、強化された肉体によってやられる前にやるという判断を下す。


 更に、


 シャルルの発動。

 A-31-T『闘争紋様』

 触れた生物の全身にタトゥーを入れて身体能力を強化する。


 耳を塞ぐついでに身体能力の強化を上乗せする。


 アタエからすれば、強化の2つ乗った相手に近づかれれば圧倒的な力によって一方的に攻撃されるのは目に見えている。『スクリーム』による妨害だけでは『チャージショット』の時間を稼ぐのは難しい。当然後退を始める。


 数秒後、壁に追い詰められたアタエにシャルルが追いつく。


 だがアタエには逃走経路があった。


 アタエの発動。

 C-29-M『ウォールダイブ』

 壁から壁へと瞬間移動する。


 しかし、非情にもその道は塞がれる。


 シャルルの発動。

 H-02-W『ラストワード』

 対戦相手が発動した3つ目の能力を打ち消す。


 能力が発動出来なかった不意を突きつつ、アタエの口を手で塞ぐ事に成功するシャルル。苦し紛れに中途半端な『チャージショット』を放つアタエ。距離が近かった事もあり、シャルルの片腕をへし折る事には成功したが、そこまで。残ったもう1本の純粋な腕力によって口を押さえつけられ、制圧される。


 1分後、シャルルは自らの腕を黄金で再生し、トドメの一撃をアタエに加えた。


 決着。

 シャルルの勝利。


 参加メンター

 アタエ(クエスト:03) 坤 艮様 次元結晶+1(所持数:13)

 シャルル(クエスト:06) 鷹宮センジ様 次元結晶+2(所持数:11)


 感想

 今回は初のダブルヘッダーです。やりとりとしては短くなってしまったのと、どちらもC-B系の強さが出た試合だったので試験的にまとめてみました。半ダイジェストとも言えるかもしれません。

 相手がやりたい事をさせる前に勝つ、という点ではカードゲームで言う速攻デッキみたいな扱いになりますが、見応え的にはどうだったでしょう。やっぱりやられてしまった側としては、もうちょっと活躍させてくれ、と思われるかもしれませんが、こういう試合展開もありえる、という所で納得してもらえると幸いです。

 ありがたい事に皆さんに継続して参加して頂いているので、これからも色んなパターンでやっていきたいと思っています。

 ご参加ありがとうございました。またよろしくお願いします。

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