第8話「強敵ゼルガ、白銀のハードウェーザー・リキャスト」ストーリー構想など

・バグロイヤー前線部隊四番隊の拠点ヒルダ・ポイント攻略作戦が開始された。この作戦に玲也が参加する事となったが、その理由はクロストへ新たに追加されたバスター・スナイパーが必要との事もある。ブレストに続いてハードウェーザーのパワーアップ計画が進む中、2機に対してクロストは専門性を特化しようと極限まで射程距離を特化させた狙撃用大型ビーム砲“バスター・スナイパー”を新たに追加した。このバスター・スナイパーの長距離狙撃でヒルダ・ポイントが浮足立ったところを、イーテストとディエストが一気に乗り込み、四番隊は壊滅。バグロイヤーの勢力は残すところアルファ率いる二番隊と、司令官のゼルガ直属の一番隊だけとなった。この状況で彼は一計を案じて立ち上がる。


・ヒルダ・ポイント奪回作戦が成功してドラグーン・フォートレスへ帰還した玲也達。ハードウェーザーのパワーアップ計画について、ひとまず順調であることに安心しながら今後の課題を乗り越えていく必要がある。そんな折にシャルが自分のデータが参考になるのではないかと転送銃G1へそのデータを送信する。いわばデータのバックアップにもG1は使えるとの事で、ワイヤレス通信によるデータの送受信が可能との事らしい。シャルのハードウェーザーのデータはヴィータストとスフィンスト。2機がいわばデータの容量が少ない支援目的のハードウェーザーで、彼女がこの2機を様々なバリエーションへ合体させる戦法をゲームで得意としていた。既に3機を合体させることはデータの容量から難しいが、何らかの方法でこの強化案を利用できないかと玲也は模索する。


・だが、その折カプリコフから囮役を担っていたウィストとの連絡が取れないとの報せが入った。玲也もネクストで出動しカプリコフの捜索に協力。しかしその矢先2機のフルーティーが、さらにリキャストが迫った。ネクストのアサルトシュートとアサルトセイバーを駆使して1対3の対決へ互角に渡り合うが、新たな1機が接近する反応を玲也は捕らえた。リキャストからゼルガの声がする。また罠にかかったとの事……。その罠を探るためトランスクロスとサイレントシーカーを起動させたとき目の前のリキャストの姿が消えていくのを捉えた。だが薄れゆくリキャストを突き破るように本物のリキャストが出現。ゼット・ミラージュを駆使して実体のある自分の分身を囮としてネクストを罠に嵌めていたのだ。電次元サンダーをすかさず射出しようとするも、リキャストの投擲したデストロイ・ナイファーがネクストの両肩に突き刺さり腕の機能が停止する。さらに電次元ソニックが至近距離で火を噴き玲也とリンは意識を失ってしまう。


・玲也とリンが意識を取り戻すと二人はオール・フォートレスに囚われており、そこにはコイとサン、いわば中国チームも一緒だった。そして目の前では彼ら4人に対して10代の少女たち……パッション隊が興味本位で彼らを眺めて盛り上がっていた。艦内の様子を見てもとても自分たちを始末しようとする空気ではなく、ゼルガは「無礼なことをして申し訳ないが、分かってほしい」と意外な事を告げる。事情が理解できずポカンとする玲也達だが、ゼルガはどうやら地球側と休戦条約を結ぼうとしていたのだ。


・現状からしてゼルガはバグロイヤーが太陽系侵略を開始したが戦局は膠着しており、玲也達の登場から三、四番隊が壊滅したことでこれ以上の戦闘は自分たちの消耗も招き、やがて敗北しかないとの悟った模様。だが最も劣勢気味の状況で不平等な条約を結ばせない為、ゼルガは電装マシン戦隊へゆさぶりをかけようとプレイヤーたちを狙って拉致してきた。特に玲也を拉致することが出来れば3機分のハードウェーザーを封じることが出来るとの狙いもあったらしい。この人質を取って一方的に休戦条約を締結しようとするゼルガのやり方へ、コイは先に攻めてきたのは貴方たちなのに道理もない事ではないかと非難する。これにゼルガは自分のやり方は卑劣だが、この戦いを終わらせる足がかりは今しかないと自虐しながら胸の内を明かす。


・最も地球側を半ば脅迫するような休戦条約を政府が通すはずがないとゼルガは考えていたようで、その見返りとして惑星ゲノムで囚われの身となっている使節たちを解放するとまで提示してきた。玲也はもしかしたら父もいるかもしれないと希望を感じたが、リストに秀斗の名前はどこにもなかった。ゼルガ曰く散り散りになった中でバグロイヤーが捕らえた人材のみしか記録されていないとのことで、秀斗は既に散ったのか、それともバグロイヤーの手から逃れているだけなのか……。


・この条件の元休戦条約をめぐる会談がPAR南極支部地上基地で行われることが決定した。人質として玲也やコイたちが捕らわれている状況だが、天羽院がこの休戦条約に賛同していた他、世間が彼らの救出より使節たちの解放と、休戦条約が終戦への足掛かりだと浮かれていた事もありとんとん拍子で話は決まった。シャルやアンドリュー達からすれば玲也たちを犠牲にして得られる平和が幸せなのかと葛藤するのだが……。

・そして休戦条約の締結が定まるまで、つまり会議が終了するまでは暫定的に停戦となることが決定した。ここで武力行為に及んだ場合は双方が責任をもって味方であっても処分しなければいけないという……そして玲也達はこの状況で自分たちが何時までも捕らわれている訳にはいかないと脱出を決行し格納庫へ急ぐ。そこでフルーティーが配備されている様子から、報復に玲也は転送銃G1で2機をドラグーン・フォートレスへと送る。その為にG1のエネルギーが尽きてしまったが、コイの転送銃は無事だったことと、サンがフルーティーを動かして自分たちは自力で脱出することが出来るとの模様。彼らの恩義に感謝しながら、玲也とリンはドラグーン・フォートレスへの脱出に成功した。ゼルガは彼らの報復を流石だと称賛しながら、休戦条約が通ることを期待する、しかし輸送機は人知れず四番隊の生き残りレミー・サジタムの手によって乗っ取られていた……。

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