第2話「抗え!相手は全米№1だ!!」ストーリー構想など

・ドラグーン・フォートレスへ帰還した玲也をエスニック将軍、ブレーン長官、そして自分と同じくつれられた母・理央が待っていた。エスニック達から玲也を戦いに巻き込んだことを謝られるが、それだけでなく彼が選ばれたことに運命を感じて、記録テープを再生する。その記録テープには何と父・秀斗の肉声が……彼はブレーン長官の推挙で、惑星ゲノムとの友好使節の一人として抜擢され、彼は自分のゲーム関係を異星との有効に使うことができるならと旅立ったものの、ゲノムでバグロイヤーとの勢力が旗揚げしたことに巻き込まれて幽閉されていたのだという。最も地下組織の尽力で彼らは脱出に成功し、バグロイヤーの侵攻がゲノムや電次元ではなく、いずれは太陽系にも危機をもたらすだろうと彼らはその地下組織に協力を選び、ハードウェーザーとハドロイドを開発してバグロイヤーから電次元と太陽系を守ろうと望んだのだ。


・父さんは電次元で生きている……玲也は父と再会して約束を果たす為にはハードウェーザーのプレイヤーとして戦うことは避けられないだろうと志願した。この予想外の返事にブレーンは秀斗に続いて息子の君まで巻き込みたくないと反対するが、エスニックは初陣であそこまで戦えるなら、また他のプレイヤーと違い3機のハードウェーザーを保有している点で今後の戦いへは出来るなら玲也に協力してほしいとのスタンスだった。だが戻ってきたアンドリューはブレストのエネルギー切れを招いたのは迂闊だと、彼の不手際を指摘。どうも実力を信じていないアンドリューは自分との模擬戦の結果次第だとの事。アンドリューが玲也を秀斗の息子、つまり親の七光りとしてしか見ていない事へは玲也として歯がゆいものがあった。どのみちこの挑戦を受けなければ先はないと挑むことを選んだ。


・かくして、アンドリューと玲也の模擬戦が明後日の朝9時、ドラグーン・フォートレスのシミュレーターで繰り広げられることが決まった。その時までにハードウェーザーのカスタマイズとシミュレーターなどで万全な状態に整えようと決意する玲也。だが、ニア、エクス、リンの3人はとりあえず玲也と同居することが決まり彼は若干たじろぐ。どうやらハードウェーザーのプレイヤーとパートナーは殆どが常に一緒に行動しており、戦闘兵器ハドロイドとして戦いが終わるまで本来の体に戻ることを許されない彼女たちにとって、地球での暮らしでせめてゆとりを与える必要があるとの事だが……リンはもとより玲也に対して親切で、ニアも一応彼の腕は認めた。だがエクスは相変わらず彼は一般庶民だと軽視しており、ニアとも衝突が絶えないのだが……


・そして翌日、エスニックがアンドリューと戦う玲也の為に、プログラミングとハッキングにかけては一流のフランス少女・シャルロット・カードリッジを助っ人として招いた。玲也にとってシャルはオンラインゲームで互角の腕を誇るネットフレンドだったことから、安心するとともに彼女も電装マシン戦隊に関わっている事へは驚いた。


・ハードウェーザーはプログラミングを駆使して、ゲームでの強化・進化システムを再現することができる他、そのプログラミングによるカスタマイズで、ハードウェーザーの性能や装備も変わるとの事。そしてアンドリューは全米No1のゲーマーとして腕はさることながら、ハードウェーザーのイーテストは最初に開発された期待としてバランスがウリだが、高機動のジェット、近接戦のファイト、重火力のブラストの3タイプへ換装する事も特徴だ。なのでどの機体でアンドリューが玲也に挑んでくるかわからない。3タイプへ換装可能なハードウェーザーを持つアンドリューに対して、玲也は近接戦のブレスト、重火力のクロスト、高機動のネクストと3機の異なるタイプのハードウェーザーを持っている。ここで何を選ぶかも重要だ。ただブレストは前回使ったので相手に読まれることを危惧して却下。クロストかネクストだがリンは何故か自分が戦うことを嫌がっており、一方エクスはニアと違うことを見せてやると玲也の事を気に喰わないとしていたが、やる気は十分あった。玲也は自分の事をどう思おうとも今はその意思が大事かもしれないとクロストで勝負することを選ぶ。


・だがエクスはシャルに対しても子供だと馬鹿にしてかかっており、カスタマイズの話も難航していた。玲也はシャルの方がやはり余計な衝突を招かないためやりやすいと彼女のマンションに移ってカスタマイズを続けることにした。玲也が自分を当てにしていないのかそれはそれでエクスが不機嫌だった。そして夜中にシミュレーションも終えてできることはやったと玲也は明日に備えて眠りにつく……が、エクスは自分の考えたプランこそ正しいと真夜中に勝手にプログラムを書き換えていた。


・そんな折に玲也が目を覚ましてエクスの行動を知り流石に怒る。自分が正しいといっても玲也にとって想定していない状態に書き換えられており、今からでプログラムを修正することが関の山でシミュレーションを重ねる余裕はない。この様子に思わず玲也はプレイヤーは俺で、お前たちが勝手にして良い権利はないと当たってしまうと彼女は部屋から飛び出してしまう。その様子にニアはエクスが勝手なことをやったけど、そこまで言う玲也も傲慢だと指摘。またリンはエクスの家がエリート軍人の家系であり、それ故に彼女も父と兄に続こうと必死なのだと説く。この様子に玲也は流石に言いすぎたことと、エクスのカスタマイズから何か新しい発見があるのではと考えながら、徹夜で最善の形にプログラムを修正。エクスなりに父の期待に応えようとしている故にかたくなになっていたのだと玲也は彼女の行動を許し、彼女のアイデアも参考にしていった。


・そして決闘当日。エクスは玲也が来ないのか心配していたが彼は徹夜してフラフラながらも現れた。アンドリューから舐めてかかってきたかと指摘されようとするが、真剣なまなざしからはそうではないと一応認めて勝負を受けて立つ。シミュレーターでの模擬戦でクロストの前に立ちはだかるイーテストは近接戦仕様のファイトだった。このとき想定していた彼の戦法としてひたロングレンジ攻撃に徹すること。バスターイレーザーとバスターソーサーを一斉に放ちイーテスト・ファイトは防戦一方、バスターソーサーを次々とグレーテストエッジが斬り落としていくのだが、電次元ブリザードがグレーテストエッジを凍結させた。これで丸腰になったと玲也は確信して、逃げるイーテストを今度は氷漬けにさせようと照準を合わせた。


・しかし、地中にイーテストは大型哨戒機スカイX1を隠していた罠を仕掛けていた。大型ドリル・グレートクラッシャーが装着されていた状態だったので地中に潜航することができたのだ。さらにイーテストは今回のカスタマイズでスカイX1に予備の換装パーツを装着させることができるようにしていたので、2形態を併用することが可能となっていた。丸腰のファイトパーツをパージしてジェットパーツことグレートクラッシャーとスカイX1を装着。空中からグレートクラッシャーとグレーテストフィストが飛び、今度はクロストのバスターイレーザーと電次元ブリザードのキャノン砲が粉砕された。空中に有効な手が失われた。玲也は焦るが罠には罠をとその場にとどまり、イーテストが突っ込んでくることを待った。


・そしてイーテストがグレートクラッシャーでクロストそのものを粉砕しようとしたとき、クロストの胴体が開き、女性型小型ロボット・クロストワンが脱出した。さらにクロストの足元にアビスモルを射出しており、イーテストが突っ込むのと同時に爆発させて巻き込むことを狙った。クロストの本体が爆破四散した時、スカイX1とグレートクラッシャーが破壊されたことは確認したが本体は見つからない。だが煙の中に反応があることを知り玲也はクロスト・ワンのフェンサーで引導を渡さんと突っ込むが……今度はアンドリューが玲也をおびき寄せていた。腰に装備されたグレーテストマグナムが火を噴きクロスト・ワンを直撃……玲也は敗れたのだ。


・やれることはやったが、全米No1のアンドリューに及ばなかったかと、玲也は悔しくも認めざるを得なかった。アンドリューは本気を出して挑んだが一瞬ヒヤッとしたと彼の戦いを称賛している様子から、玲也はせめて貴方が見くびらず本気で自分と戦ってくれたことに感謝して去ろうとしたが……アンドリューは秀斗の息子ではなく玲也として共に戦おうと手を差し伸べる。意味がよくわからなかったが、アンドリューは戦い次第で決めるといったまでで、勝ち負けについて一昨日何も言わなかっただろ?と笑いながら問い返す。


・アンドリュー曰く実力を見極めるのに手を抜いて勝手に勝たせるのでは後々意味はない。本気で挑んで相手に勝たせるのは無理に等しい。なのでよほどのことがない限り本気で挑んで相手が敗れるのが必然だが、その中で玲也がどれだけ必死に勝とうと食らいつこうとしたか、その為にどのような手を使うかをアンドリューは確かめたかったために彼を挑発して決闘へ挑ませたのだ。玲也の信念と実力、そしてこれからの可能性を認めてアンドリューは先輩として彼を迎え入れたことで玲也のプレイヤーへの道は始まったのだ。


・ただエクスだが、玲也が自分の葛藤を認めてくれたほかに彼の戦いっぷりから家族以外で初めて頼もしい男の姿を見たような気がすると……先ほどまでのキツい態度から一変して猫を被ったかのように玲也を慕い始めた。そんな彼女の熱烈なアプローチはそれはそれ、これはこれと玲也はあしらいつつ、彼女が結局騒動を起こすことは変わりないかもしれないと悟った……かもしれない

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