第2話 はじめての敵

さて、始まったか。今居るのは・・・草原?街の中からのスタートではないらしい。


画面の中をタップすると、アバターがタップした場所に移動する。ステータスを押すと、ステータスが表示された。


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名前:シルビア

種族:ニンゲン

種族レベル:1

ファーストジョブ:レンジャー

職業レベル:1

セカンドジョブ:なし

固有スキル:なし

スキル:なし

魔法:なし

熟練度:なし


STR:8

AGI:8

DEX:8

INT:8

VIT:8

LUK:8

BONUS:0


武器:なし

防具:なし

装飾:なし

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うーむ、見事に何もない。


とりあえず、あれを試してみるか。昔のゲーム、グラフィックはしょぼいのに面白かったのって、全て想像で補ってたから何だよね。ワイヤーフレームの3Dダンジョンや、テキストベースのゲームだって、想像力を発揮すればリアルに匂いや味覚すら感じられたのだ。昔はまって10年やっていたネットゲームは、テキストベースのゲームだった。それでも、時間を忘れてずっとプレイしてた・・・本当に懐かしい。大事なのは想像力。想像で、世界を創造する。


スマホに手をかざすと、目を閉じ、暗示を口にする。


八百万の神々よ

此方より彼方へ

御魂は乖離し

化身は箱庭に

遊戯の場

我は此処に在る


昔やっていたゲームで、教えられた呪文。自己暗示。あのゲーム以外では至らなかったが・・・


目を開けると、自分がそこにいた。見渡せば草原。風が心地いい。そう、大事なのは想像力。


システムメニューが視界に表示される。意識を向けると展開、順にチェック、問題ない。本当に懐かしい。操作感はあの頃と変わらない。


突然のサービス終了・・・あの時は本当に頭が真っ白になったが・・・このゲームなら、またあの時の感動が味わえる・・・そんな気がする。


とりあえずレベル上げだ。出来れば弓を扱いたいのだが、そうそう落ちている物じゃない。歩いて行くと、徐々に近づいてくる気配を感じた。ウルフ、どのくらいの強さか分からないが、何とか勝てるといいのだが・・・


ステータスやレベルが低いせいだろう。体が上手く動かない。おまけに素手。条件は最悪だ。


ウルフがこちらに気づいたらしく、警戒を向けてくる。そして、ゆっくりと近づいてくる。


ウルフに向かって駆け、こちらに向かって噛みついてくるのを躱し、横から、殴る。


ゴッ


クリティカルヒット、だが足りない、レベルのせいだろう。


ゴッ、ガッ、ゴッ


倒し、踏みつける。ウルフが悲鳴を上げるが、ひたすら攻撃を続け・・・ようやく動かなくなる。


格上の敵だったのだろう。色々上がった。格闘のスキルレベルは、レンジャーの装備適正の影響もありそうだ。後は、上手く操作すると、昔やってたゲームではスキルレベルが上がりやすかった。


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名前:シルビア

種族:ニンゲン

種族レベル:7(+6)

ファーストジョブ:レンジャー

職業レベル:6(+5)

セカンドジョブ:なし

固有スキル:なし

スキル:なし

魔法:なし

熟練度:格闘4


STR:8

AGI:8

DEX:8

INT:8

VIT:8

LUK:8

BONUS:6


武器:なし

防具:なし

装飾:なし

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ステータスを表示するとかなり上がっている。ボーナスを振っておこう。


STR:8→10

AGI:8→10

DEX:8→10

BONUS:6→0


このゲームでは弓が何依存か分からないが、とりあえず力と素早さと器用さを上げる。8→10までは1ポイントでいけたが、10→11は2ポイント必要だった。少しずつ必要ポイントが増えるらしい。


ウルフの死体から素材をはぎ取る、という事が必要そうだが、知識がないのでどこが素材か分からない。とりあえずそのままおいておこう。

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