(旧版)Next Last Judgement Online - 続編か、ならば再び人生を捧げよう

赤里キツネ

1.序章

第1話 さあ始めよう

「ようやく・・・」


俺は、スマホの画面でゲームがダウンロードされるのを見ていた。NLJオンライン、NLJO。超美麗グラフィック、高い自由度、感動のストーリー、魅力的なキャラ達・・・口コミで噂が広がり、ネットや・・・リアルで話題になっている。


ダウンロードが完了し、アプリのアイコンが現れる。そっとタップ。ゲームが立ち上がる。


「ベータ参加IDを入力してください。」


画面に表示される。そう、このゲーム、まだクローズドベータの最中なのだ。アルファテストで1年、500人。クローズドベータで10000人。当時は仕事も忙しく、ゲームからも離れていたので、参加していない。クローズドベータ開始から3ヶ月、追加で10000人の枠。ようやく開始できる。


「IDを確認しました。」


画面に表示され、オープニングが始まる。英雄が悪神を倒したとか、長い年月が経ったとか、色々な技術で人類が再び繁栄したとかそんな内容。


「おかえりなさいませ。種族を決めてください」


キャラメイクが始まる。種族は、ニンゲン、エルフ、ドワーフ、魔族・・・色々選べる・・・が、ニンゲン以外がグレーアウト、選択出来ないようにされてる。ベータテストで広くデータを集めるため、一部のIDは、キャラメイクに制限があるのだ。


「アバターを決めて下さい」


デフォルトは銀髪のロング、青い目、スマートな体型、そして白ひげ。好みの格好だ。


「初期アバターはランダムに作成されています。そのまま選択されても、同じ姿のプレイヤーが複数いる訳ではありません」


補足説明が入る。なるほど。じゃあこのままにしようかな。


「次にファーストジョブを選んで下さい」


NLJOでは、ファーストジョブとセカンドジョブが選べるらしい。ファーストジョブは、ベータ期間は変更不可、セカンドジョブは自由に変更可能。組み合わせで個性が出せる。レンジャー以外がグレーアウトされている。ここでも、分散させてテスト効率化を図っているらしい。にしても、レンジャーか。懐かしい。昔長く、10年以上やってたゲームでも、レンジャーを使っていた。


レンジャーをタップすると、説明が表示される。全ての武器を扱え、冒険に便利なスキルを覚える・・・とある。ここだけ読むと強そうだが、いわゆる器用貧乏である。


NLJOは、職業の固有スキルと、武器技術を上げて覚える武器スキルで戦う。各専門職は、得意武器の成長度がSである。レンジャーは、全ての武器の成長度がA、つまり、同じ武器を扱う専門家に勝てない。このあたりも、以前やってたゲームに似ている。凄まじい不遇職で、俺以外に使ってる奴は見なかった。俺は好きだけどな!


「NLJOは貴方を待っていました。おかえりなさいませ、最後の英雄よ。この度は、世界をお楽しみ下さい」


スマホの画面が光り・・・ゲームが始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る