海老で鯛を釣れ

 朱印船貿易の前後(16世紀後半。資料によっては、14世紀の後半とするものもある)に伝来したとされる商売の極意を、日本語でわかりやすくまとめたもの。

 無価値なもの、安いものを使って、価値あるもの、高級なものを作り出せれば、その商売は必ず成功するので、そのようにせよ。という言葉で、これを始めとする先進的ビジネス感覚の伝来が、日本国での商人の台頭を早めたとも言われる。


 どの国から伝来したかは定かではなく、誰が日本語化したのか、どこで変形したのかなど、不明な点が多い。

 ひとつだけわかっていることは、末尾の「れ」が「る」に変形した際に、ビジネスの極意としての色味が少々薄れ、棚からぼたもちのような、思いがけない幸運を意味する色合いが付加されたということである。

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