第8話

私はどうしたらいいかわからなくて

君の手を握りながら

君の頭に積もった雪をはらった。


「それなら私も弱虫で、卑怯だわ。

ねえ、今まで、ありがとうね…」


一旦引いた涙が、また溢れてくる。


「似た者同士だわ、私たち。

お互い勝手に傷ついて、不幸になった気でいた」


君は力なく首を横に降る。

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