第6話

「君が幸せになるのならと思って、僕は黙ってきたよ。けれど、君は一向に変わらないじゃないか。僕はなんのために君を見てたんだって」

「……」


私は、頬についた手を握る。

ゆっくり君の手を下ろす。

君は、下を向いたままだ。


「ごめんなさい…」

「謝ってほしいわけじゃないんだ…」

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