問㉞ 物語のトーンとかリズムの揃え方?

『承』に入ってから、長いこと書いてますね。

 ちょっと飽きてきましたか? でも今回で最後です。


 このテーマだけはここで書いておきたかったし、聞いておきたかった。

 それは『物語のトーンを整える』方法です。


   ✒


 なんというか全体を通して流れるリズムというか、物語全体を貫く背骨的な何か。背骨というには固いけど、イカの軟骨的に中心を通しているモノ。ビーズのワイヤーでもいい。

 うーん、イカの軟骨はいい例えかも。柔らかいけど形を保つのに必要、しかも透明で目立たない。

 でもこれなくしてイカは生きていけないし、泳げない。

 そんな目立たない芯みたいなもの。


   ✒


 そういうもの気にしたりしませんか?

 テーマもそうなんですが、物語全体を流れる、いわば雰囲気を付けるような何か、そういうのが欲しいと思っているんです。

 キャラクター独特の語り口でもいいし、思想でもいい、必ず入る情景描写みたいなものでもいい。


 うーん、分かりづらいですかね?


   ✒


『若君は吸血鬼』では陽が落ちるたびに、月の描写を入れたりしてみました。

(吸血鬼ものですからね)


『賢者の手』では主人公の占いに対するスタンスを何度も入れてみました。

(冒頭で出てくるやつですね。リフレインというやつです)


『ボーイズダイアリー』では「ムニャムニャ」ということばを象徴として何度も主人公が口にしています。


 まぁこういう感じのやつですね。いずれも『繰り返し』を行うタイプのテクニックです。これで芯を通していく感じですね。


   ✒


 単純に読み手として、私はこういうのが好きです。

 こういう繰り返しが、クライマックスで重要な意味を持ったりするのが好きなんですね。


   ✒


 だからなんとかモノにしたいのですが、これがまた難しいんですよね。

 決めゼリフというのも近いニュアンスなんですが、求めているのはもっと地の文で表現するような感じのモノ。

 やっぱり分かりづらいかもしれませんね。


   ✒


 でもそういうのを『承』に仕込みたいんですよね。

 繰り返すことでジワジワとこみあげる感じ。

 そして『転』でおこる出来事を盛り上げたい。

 なんかいろいろとカタルシスみたいなものを仕込んでみたい。

 そのためにはやはり『承』で仕込む必要がある、だからここで取り上げたんです。


   ✒


 まぁ願望ですね。そうしたいな、という。

 出来ているかどうかは別の話、目指している方向性の話です。


   ✒


 ということで、質問です。

 物語のトーンやリズムを整えるために、


「こんなことに気を付けている」とか。

「こんなテクニックがありますよ」とか。

「読み手としてはこういうのが好き」とか。


 そんなこと知ってたら教えてください!


   ✒


 それとも、こういうのあまり気になりませんか?

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