第8話
私は慌てて外に出た。
見渡したが、誰一人いなかった。
私はそのあたりを歩き回り、正人を探した。
しかしどこにも見当たらない。
残る場所は山だが、山はキャンプ場から全方向に広がっており、どこから手をつけてよいのやら、皆目検討がつなかった。
そうこうしているうちに、テントからDQN男が顔を出した。
続いてその彼女も。
「おはようございます」
「うい」
「……」
「あのう、すみませんが正人を見かけませんでしたか?」
「正人? ああ、あんたの彼氏か。そんなやつ、知らんね。俺達も今起きたばかりだし」
「そうですか」
「……」
DQN男は何か荷物でも取りに行ったのか、車に向かって歩き出した。
しかし車にたどり着くと、下を見て叫んだ。
「なんじゃこりゃ!」
見ればタイヤがパンクしていた。
ここから見える三つのタイヤの全てが。
私は慌てて正人の車に駆け寄った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます