第10話 洞窟
気がつくとたくさんの人がいる。
ん、お祈りしているのか?
まわりを見回すと、薄暗い洞窟のようなところ。
正面の上部に十字架とろうそく。
「誰だ」
隣の男に聞かれた。
「私?」
まわりがざわついた。
「おい、怪しいぞ。幕府の間者ではないか?」
「ち、違います。ただの旅の者です」
「旅の者がこんなところにくるもんか」
信じてもらえない。
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