第76話 詰将棋
「さっきまでとは、動きが違う…。部長さんは、武装見せてたんだ。」
やっぱり、部長さんだなと。
「じゃあ、それに答えるのは私の全力しか!」
ミサイルをばら撒き、ライフルで狙う。
部長は素早く操縦桿を動かし、攻撃をかわしつつ、
「では、今度はこちらから。」
と反撃した。
「なんのおぉ!」
『赤い奴』のライフルをかわす。
「えっ!?」
そこには、ロケット砲の弾がぁ! 『ちゅどーん』と爆発。直撃は避けたけど、バランスを崩した。
更に、ライフルで追い撃ちされたが、『がぃぃぃぃぃん』運良くシールドに当たった。
「ひえーっ。」
反撃を忘れひたすらに回避に専念する。でも、避けたところに次の攻撃が来る。
こ、これは! アレだ!(ほら、漫画とかである思い付いた時に後に、その映像が浮かぶ奴だと思って。)
思い付いたのは、四角い戦場で武将達がその能力で争う。そう、アレ!『将棋』。その争いの中の『詰(つめ)将棋』。(しっかりと、後に出てるよね。)
上手くかわしてると思っているのは本人ばかりで、実は相手の思う通りに動かされている。(将棋の駒を後ろで打ってるシーン、見えるよね。)
これって、絶対に部長さんに踊らされてる…。
こんな時は、意表を突くしかない。もしかしたら、それさえ読まれてるかもだけど。流れ変えないとだ。
ロケット砲の弾をかわさずシールドで受ける。うっ、結構ダメージ大きい。
「当たれぇぇぇぇぇ!」
ライフルで反撃し、更にミサイルも撃つ。
やっぱり、狙ったところに居ない。少し先まで移動してるのは速いからだ。
でも、今回の本命は!
「そこ!」
シールドに装備している射出式グレネードを『赤い奴』の移動スピードを考え、少し先に狙いを付け発射!
『どどどーん』と『赤い奴』で爆発。
「当たった!?」
「当たったねぇ。」
また、誰に言うわけでもなく見たままを口にした小南。
「当たったね。」
副部長が続き。
「当たった。」
百地も続く。
「当たりましたが、今のはリアクティブアーマーでダメージ相殺されてますよ。」
美星が解説ぽく。
「そうなんだけどね。当たったって事がね。」
小南が返した。
「そそ、当たったって事が。」
副部長の相づち。
「うむー。」
百地は唸(うな)る。
美星は、また三人の表情を見て『今度は、複雑な表情してる。』と思った。
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